運送業界大手だったフットワークエスプレスは今どうなっている?
白地にオレンジがかった赤い犬がペイントされたトラックで有名だった宅配便業者「フットワークエクスプレス」。「手から手へ、愛のメッセンジャー。」をキャッチフレーズに、事業多角化と国際化を進めていた陸運業者です。
2001年、民事再生法の適用を申請し、事実上の倒産となりましたが、激化する価格競争を乗り切ることができなくなったことが大きな原因です。
フットワークエクスプレス株式会社は2001年、事実上の倒産となったものの、その後申請していた民事再生法の認可が2003年に決定し、2009年には「トール・ホールディングス」の子会社「トールエクスプレスジャパン株式会社」となりました。
現在は親会社であるトール・ホールディングスが日本郵便に買収されているため、日本郵政グループの傘下となっています。
フットワークが倒産に至った経緯
フットワークエクスプレス株式会社は、1991~1993年までF1のアロウズチームのスポンサードを行い宣伝活動も積極的に行っていました。
その投資が将来的に会社経営に影響を与えたとも考えられます。
バブル経済下での宣伝活動に海外不動産投資増加で、債務超過が発生していたところに運送業規制緩和が加わり、相次ぐ新規参入との価格競争激化に勝つことが難しくなったのでしょう。
トールエクスプレスジャパン株式会社の特徴
主要なサービス、混載便と貸切便を始めとし、多種多様なプランで物流スタイルにあわせたサービスを提供しています。
特に混載便サービスは、全国にネットワークのある物流会社だから実現できる輸送方法といえ、長年の実績と豊富な経験で荷物の大小問わず輸送しています。
日本郵政グループとトールグループの力を結集させ、最適な輸送方法と物流網管理で物流業務効率化をサポートしていることが特徴です。
フットワークのトラックを現在でも目にすることがある理由
現在、当時のフットワークエクスプレスのトラックが街を走っていることを見かけたことがあるという方もいることでしょう。
これは、現在のトールエクスプレスジャパンが当時のトラックをそのまま使っているからですが、犬のイラスト部分は「TOLL」という文字でペイントされていることが多いといえます。
当時のフットワークエクスプレスのトラックは、
いすゞ エルフ
いすゞ フォワードジャストン
いすゞ フォワード
三菱ふそう キャンター
日野 プロフィア
日産ディーゼル ビッグサム
マツダ タイタン
などの車種が使われていました。
すでに年式も古くなっているはずなので、だんだんと目にすることは少なくなってくることでしょう。