運送の省力化・省人化を実現させるためにはロボットが不可欠?
すでに海外では、ラストワンマイル配送など物流における代替補助手段として、自動走行ロ
ボットを使った配送が社会実装され始めています。
ECの発展と深刻な人手不足などを背景に、日本の物流・運送業界は省力化や省人化を実現させていくことが急務ともいえますが、解消する方法として自動走行ロボットへのニーズが高くなっています。
海外ではすでにロボットが導入されている
国内でも多くの事業者がロボットを運送へ活用する実証を実施しています。
自動走行ロボットは2種類に分けることができますが、カメラ画像やGPS情報などで周辺状況を認識しながら目的地に移動する自律走行型、そして追従対象(人)をセンサーで認識しながら先導して動く自動追従型があります。
どちらも様々な業務で活用されることが期待されますが、海外でも次のような使われ方がされています。
・イギリス・ドイツ…エストニア製無人配送ビークルを活用したピザのデリバリー
・中国…大手EC事業者による自動走行ロボットを使った配送
・ドイツ…自動追従型ロボット「Postbot」を活用した郵便配達
自動走行ロボットはラストワンマイル物流でどのように活用される?
実際に自動走行ロボットをラストワンマイル物流で活用する場合、次のような流れをイメージするとわかりやすいでしょう。
営業所から自宅までの流れ
①ロボットが営業所からラストワンマイル配送を代替で行う
②到着予定時刻や到着したときの通知は、アプリなどで直接消費者に行う
営業所から指定された地点までの流れ
消費者が地点や時間を指定し、オンデマンドで受け取る(移動する宅配ボックスとして利用することも可能)
自動走行ロボットをインフラ化
集荷と配達を1台で行い、異なる事業者の荷物は同じロボットが配送する
自動走行ロボットを活用することのメリット
物流や運送の現場で自動走行ロボットが活用されるようになると、主に次のようなメリットがあると考えられます。
・人手不足が解消される…宅配クライシスと揶揄される物流現場で、自動走行ロボットによるラストワンマイル物流が可能となれば、人手不足も解消できることが期待されます。
・交通環境が向上する…配達用車両や配達用バイクを削減することが可能となるため、渋滞も緩和させ交通環境を向上させることができると考えられます。
・生産性を向上させる…労働集約的な作業である台車などを使った配達は、ロボットを使うことで生産性も向上させることが期待できます。
・消費者利得を向上させる…消費者が場所や時間を自由に選ぶことができるオンデマンド配送が実現しやすくなり、消費者利得も向上させることが可能となります。