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脳梗塞の後遺症にはどのような症状がある?

2016.05.24
分類:医療保険

脳梗塞とは

脳梗塞は脳の血管が詰まることで血流が途絶え脳の細胞が壊死しえしまう疾患です。一度壊死した細胞は再び戻ることはなく、後遺症が残ることが多い病気です。


脳梗塞の後遺症はどんなものがあるの?

脳梗塞を発症すると次のような後遺症が残る場合が多く、障害を受けた部分によって症状は異なります。

・半身・感覚麻痺
脳の障害が起きた部位と反対側の体に運動機能障害が見られる場合が多く、半身に力が入らなかったり、痺れ、麻痺が残るなどの症状を残す場合があります。

・言語障害
聞く・話す・読む・書くという部分に障害がある状態で、適切にコミュニケーションをとることが難しい状態です。

・嚥下障害
口に入れたものを飲み込むという動作が上手くできない状態です。

・意識障害
物事を正しく理解し、周囲の刺激へ適切な反応を行うという機能が損なわれる状態です。

・高次機能障害
思考、記憶、知覚、判断などの認知機能に障害が起きた状態です。

・自律神経障害
全身の末梢神経に損傷が起きる病気です。ふらつきや尿失禁、尿閉、胃不全麻痺、重度の便秘などの症状が見られ、食事をしても満腹感により吐くこともあります。

・精神的障害
精神障害からうつ病に至る場合があります。長くうつ病を患うと体力面で限界に至る可能性があります。

・二次的な障害
他にも筋力の低下、関節の硬縮、筋委縮などが起こる場合もあります。


脳梗塞の後遺症での入院期間

脳梗塞の平均入院期間は約3~4か月ですが、初期状態であれば1か月以内で退院できる場合もありますし、重症で意識が戻らない場合などは年単位ということもあります。後遺症が残った場合には入院中にリハビリテーションを始める必要があります。


リハビリテーションとは

脳梗塞で後遺症が残った場合に、日常生活を送る上で自立しながら社会復帰できるように訓練することです。ベッドで安静な状態を保つ必要がある場合には、手足のストレッチや運動などをベッドサイドで実施することになります。安静が解除になれば訓練室で実施することになります。訓練室でのリハビリは、起き上がり、座位保持、車椅子に乗り移れることなどの動作ができることが必要です。そのため、まず起き上がって座るという動作の訓練、立ち上がりの訓練、車椅子への移乗の練習が行われます。その後、立位の保持、トイレでの動作、歩行訓練などへと続きます。


脳梗塞にならないために

脳梗塞で後遺症が残れば状況によっては仕事に復帰することが不可能な状態になったり、日常生活も困難になるなど社会復帰までに時間がかかることになります。脳梗塞を起こす原因と言われている高血圧、高脂血症、糖尿病などにかかっていないかなど健康診断などを利用して定期的に確認するようにしましょう。

また、万が一脳梗塞を起こすと入院など長期化するケースがほとんどです。一家の大黒柱が入院することになったことを考えると、入院費用だけでなく家族の生活費についても備えておく必要があります。