若い人の場合では、考えられないようなちょっとした踏み外しや、段差、つまずきなどで高齢者は骨折をしてしまう事があります。また高齢者の場合、骨折をするとその後寝たきりになったり、認知症を発症するリスクもありますので十分に注意しなくてはいけません。
高齢者の骨折の原因を見てみましょう。
まず、高齢者が若い人に比べ骨折しやすくなる原因として骨が弱くなることが挙げられます。
高齢者の骨折の原因として骨粗しょう症があります。骨粗しょう症は、骨の新陳代謝のバランスが崩れ、骨密度が低くなり骨全体に含まれる骨量が減る事で起こります。
高齢者が骨粗しょう症になる場合、腸の消化機能が衰え、骨を形成するカルシウムなどのミネラルを十分吸収しきれずに不足する事で起こります。
体のカルシウム不足が起きると、体内で骨を溶かしてカルシウムにしようとする働きが起こります。
また、女性の場合妊娠出産時にカルシウム不足になったり、閉経後に女性ホルモンエストロゲンの減少からカルシウム不足が起こります。
これらの事から、女性は男性よりも骨粗しょう症になる確率が数倍高くなり、65歳以上の骨粗しょう症患者数を見ると女性は男性の約2倍以上になっている事がわかります。
では、実際に高齢者はどのような場所で骨折をしているのか見てみましょう。
高齢者の骨折事故として多いのは、階段、道路、建物内というのがトップ3となっています。
中でも半数以上の骨折事故は自宅内で起こっている事がわかっています。
更に命に関わるような重症骨折と言われるケースは、自宅の階段、床、ベッドからの転落、ふろ場等私達の生活の身近なところで起こっているのです。
高齢者の骨折に至った経緯としては、転倒、落下、ぶつかる、ドアに挟むなどがありますが最も多いケースは転倒です。
年齢別に見てみると、70代61%、80代73%、90代95%をなっており高齢になるほど転倒しやすい傾向が見られます。
では、次に高齢者の骨折事故を予防する方法も覚えおきましょう。
高齢者の骨折の中でも、多くを占める転倒については自宅内のカーペットや、じゅうたん、布団、コード類などにつまづき転倒するケースが目立っています。若い人では何ともないような段差や物も高齢者にとっては、転倒をする原因になり大変危険です。布団や、じゅうたん、コード類はしっかりとまとめたり、束にして部屋の隅に置くようにしましょう。
また、ふろ場なども滑りやすく危険ですので敷物を引いたりして、転倒防止に努めましょう。
高齢者は、骨がもろくなり筋力の衰えから足が上がりにくく少しの段差や物でつまずいてしまう事があります。
これが原因で寝たきりになったり、認知症を発症する可能性もありますので、家族や周りの人は転倒防止に努め高齢者を骨折から守るように努めましょう。