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社会保障制度の基本!医療保険と介護保険は併用できる?

2018.05.02
分類:医療保険
医療保険も介護保険も公的な社会保障制度ですが、両者を併用して使うことはできるのでしょうか?高齢化社会が加速する日本では介護保険を利用してリハビリや日常生活の介護を受ける人も少なくありませんので、安心して生活できるようしっかりと社会保障について理解しておきましょう。

【2種類の保険を併用することはできる?】

介護保険と、医療保険の2つの保険を併用することは原則的にはできないことになっています。 これは、医療保険は病気の治療などを目的として使うもので、介護保険は医療的な目的ではなくそれぞれ目的が異なるためです。 ただし、例外として併用できる場合もありますので、どのような場合が併用できるのかみてみましょう。

【2種類の保険を併用できる場合】

併用できるケースは、下記のような場合です。 ・別の診断名でサービスを受ける場合 診断名がそれぞれ異なるもので介護やリハビリを受ける場合は併用できます。 ・2種類の保険を利用する時期が違う場合 介護保険、医療保険2種類の保険を別々の時期に利用する場合は併用が認められます。 ・保険の特定疾患に該当する場合 末期がんなどの難病を患い、医療保険での治療と、介護保険での支えが必要な場合は例外として併用が認められています。 このように介護保険と医療保険はどちらも医師の指示に基づき専門職によって行われますが、医療保険は病気の治療や症状の回復を目的とし、介護保険は日常生活の中での機能維持を目的としています。

【厚生労働省指定の特定疾患とは】

介護保険と医療保険の併用が認められる特定疾患の一部として、下記のようなものがあります。 末期の悪性腫瘍、パーキンソン病関連疾患、人工呼吸器を使用している場合、スモン、ハンチントン病、プリオン病、副腎白質ジストロフィー、後天性免疫不全症候群、重症筋無力症、多発性硬化症などがあります。 詳しくは、厚生労働省のホームページに記載されていますので確認しておきましょう。

【まとめ】

医療保険と介護保険の併用は基本的には認められていません。ただし、診断名が異なる場合や、使用する期間が違う、特定疾患に指定されているような場合は併用ができる場合もありますので、相談してみましょう。 また、要介護認定を申請し認められた人は介護保険の対象になります。この場合介護保険を使うことが優先されますのでその点も注意が必要です。