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医療保険と介護保険は併用できる?それぞれの保険の違い

2018.02.02
分類:医療保険

日本は超高齢化社会に突入しており、現在健康な人でも、いつ介護が必要になるかわかりません。介護保険と公的医療保険は併用できるのか、またそれぞれの効果的な使い方などをみてみましょう。

 

【介護保険と医療保険の大きな違い】


まずは、介護保険と医療保険の違いをみてみましょう。

・介護保険
介護保険は、基本的に65歳以上の公的医療保険に加入している人が利用できます。(16特定疾病の人で要介護または要支援認定をされた場合は40歳以上から利用できます)
介護施設の利用、介護相談、訪問介護などで利用することができますが、介護認定を受けた人に限り利用ができます。自己負担は原則1割となっており、月々の上限があります。

医療保険
医療保険は、全ての国民が加入する義務があります。病院で治療を受ける場合や投薬、医療機関で手術や入院をした場合に利用できます。介護認定等は、必要ありませんが自己負担額は65歳まで3割負担、のちに2割、1割負担と年齢や収入によって分類されます。
また医療保険では、保障の上限はありません。

 

【2種類の保険を併用することはできる?】


では、この2種類の保険を併用して使うことはできるのでしょうか?原則として、医療保険と介護保険を併用することはできません。医療が目的の場合は医療保険を使うことになり、医療が目的ではない場合(介護やリハビリなど)は介護保険を利用することになります。
ただし、下記のような場合は併用をすることができます。

・別の診断名がついている場合
同一の診断名がついている場合は、2種類の保険を併用することはできませんが、それぞれ別の診断名がついている場合は併用することができます。

・時期が異なる場合
診断名が同一であっても、保険を利用する時期がそれぞれ異なっている場合は、月が変われば使うことができるケースもあります。

・難病に指定されている場合
介護保険を利用中の人が、難病にかかった場合リハビリや、訪問介護を利用しながら医療保険も使うことができます。

 

【目的に応じて使いわける】


介護保険と医療保険はこのように、利用する目的に応じて使いわけることが大切です。例えば、リハビリを行う場合それが病気の治療を目的としている場合は医療保険を使いますが、病気の治療を目的としていない場合は、介護保険を使うことになります。
骨折を例に見ると、骨折で行うリハビリは失われた機能を取り戻すための治療の一環とみなされるため医療保険が適応されます。

 

【まとめ】


介護保険と医療保険を併用することは基本的にはできません。ただし、一部例外もありますのでその場合は各種機関に相談してみましょう。
また、それぞれの保険は自己負担割合や保障の上限の有無などが異なりますのでしっかりと理解しておく必要があります。