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乳がんは遺伝しやすい病気?全体から見る遺伝性の乳がんの確率

2016.08.11
分類:ガン保険

乳がんは遺伝しやすいがんと言われています。乳がんの5~10%は遺伝すると言われていて特に家族や血縁者に乳がんや卵巣がんを発病した人がいたら遺伝性乳がんを発症する可能性が高いと言われていますので注意が必要です。

【乳がんの遺伝性を知る】

乳がんの遺伝性は全体から見ると割合が少ないのですがどのような患者が遺伝する可能性が高いのか知っておくことは予防や治療の為にも重要な事です。例えば自分の親や姉妹が乳がんを発病しそれが遺伝性のものであった場合は自分も遺伝性乳がんを発病するリスクが高くなるからです。このような遺伝性のリスクがある血縁者は定期的な乳がん検診を受ける事が何よりも大事で検診を受ける事で乳がんの早期発見、早期治療に繋がります。また現在遺伝性乳がん発病している人は反対側の乳房も発病する可能性が高いので詳しく検査をする必要があります。自分や家族の乳がんが遺伝性かどうか知る事は、自身を含めた血縁者全員の健康管理にも役立ち乳がんの早期発見に繋がります。

【遺伝性乳がんが疑われる場合】

それではどのような場合に遺伝性乳がんが疑われるのでしょうか?日本乳がん学会の診療ガイドラインで見ると遺伝性乳がんが疑われるのは下記のような事が一つでも当てはまる場合です。自分が当てはまるかチェックをしてみましょう。

・若年発症性乳がん(50歳以下が目安)

・トリプルネガティブ乳がん

・同一患者における2つの原発乳がん

・年齢に関係なく以下の乳がん

50歳以下の乳がんを発症した近親者が1人以上いる

上皮性卵巣がんを発症した近親者が1人以上いる

乳がんおよび膵がんを発症した近親者が2人以上いる

・乳がんと以下の悪性疾患を1つ以上併発している家族がいる乳がん患者

膵がん、前立腺がん、肉腫、副腎皮質がん、脳腫瘍、子宮内膜がん、白血病、リンパ腫、甲状腺がん、皮膚症状、大頭症、消化管の過誤腫、びまん性胃がん

・卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がん

・男性乳がん

【遺伝性乳がんの発症リスク】

もし家系内に乳がんの患者がいる場合、乳がんの発症リスクはどれくらいになるのでしょうか?これは患者と血縁関係が近ければ近いほどまた家系内にどれくらいいるかによってそのリスクは高くなります。例えば乳がん患者が親、姉妹、子などにいる女性は、血縁者に乳がん患者がいない人に比べて約2倍以上乳がんを発症するリスクが高い事がわかっています。乳がんを発症した親戚などが多ければさらにリスクは高くなります。また卵巣がんを発症した血縁者がいる場合もそのリスクは高くなる事がわかっています。

【まとめ】

このように乳がんの遺伝率は全体数から見ると少ない事がわかりますが、遺伝性乳がんの患者が血縁者にいる場合は高い確率で遺伝する事がわかります。ぜひ血縁者に乳がん患者がいる場合は自分も含めた血縁者全員で乳がん検診を受けるようにしましょう。