三大疾病とは「がん・脳卒中・急性心筋梗塞」のことを言い、この3大疾病に備える事ができる保険として三大疾病保険があります。しかし、加入する前に知っておくべき事がいくつかありますので、ぜひ確認しておく様にしましょう。
では、三大疾病保険を検討する前に、日本人のどれくらいの人が三大疾病になるのかその割合をみてみましょう。
三大疾病に掛かるそれぞれの患者数について、厚生労働省の調べによると心筋梗塞や、脳梗塞になる患者数はがんと比較しても大差ない事がわかっています。ちなみに平成26年度の患者数は、それぞれ心疾患172万人、脳血管疾患117万人、悪性新生物(がん)162万人となっています。
また、一生涯のうちにがんと診断される人の割合を見てみると、男性63%、女性47%という数字になっています。
さらに日本人の死因トップ3でもっとも多いのが、悪性新生物で全体の28%37万人、次に心疾患15%19万人、肺炎が9%12万人、脳血管疾患9%11万人となっています。三大疾病だけで見ると、死因の約52%を占めている事になります。
三大疾病保険に加入する前に、多くのケースで下記の様な支払い条件がある点に注意が必要です。
支払い条件として「三大疾病で所定の状態になった場合、一時金として特定疾病保険金を支払います。」とありますが、この所定の状態という部分に注意が必要です。
各保険会社によって異なりますが、所定の状態とはおおむねこの様になっています。
(がんの場合)
悪性新生物と診断確定された場合に対象となるため、初期がんなどは対象になりません。
(急性心筋梗塞の場合)
急性心筋梗塞と診断された日から60日以上、労働の制限を必要とする状態が続いた場合とありますが、厚生労働省の調べによると急性心筋梗塞の平均的な在院日数は、20.3日となっています。多くの場合は、10日前後で退院でき仕事復帰するケースが一般的です。
(脳卒中の場合)
脳卒中と診断された日から60日以上、言語障害、運動失調、まひ等の他覚的、神経学的
後遺症および、労働の制限を必要とする状態が続いた場合とありますが、これも60日以上社会復帰できない人は滅多におらず、保険金を受け取るケースは低くなります。
日本人の死亡原因や疾病率などをみると、三大疾病保険に加入する必要性は高くなりますが支払い条件など加入する前に気を付ける点もいくつかあります。保険の必要性は、万が一に給付金が出るかどうかという点が大きくなりますので、自身にとって本当に必要な保険であるかどうか慎重に見極めることが大切です。