がん保険は控除の対象になるの?
【はじめに】
日本人の誰しもがなる可能性があるがん。それに備えてがん保険に加入している人も多いのではないでしょうか。月々の負担も決して小さくはないはずです。そこで今回は「がん保険は保険料控除できるのか」「利用するときに一時金はどのくらい必要なのか」についてお伝えします。
【がん保険は生命保険の一種!?】
がん保険と聞くと医療保険のように思ってしまいそうですが、がん保険は生命保険の一種です。つまり、がんに特化した生命保険ということになります。生命保険の保険料は一定額が控除の対象になります。そのため、がん保険も生命保険の一種なので控除の対象となります。
【対象となる控除の種類は?】
生命保険料控除は制度によって3種類に分けられています。以下の通りになっています。
・個人年金保険料控除
公的年金とは別に生命保険会社の個人年金保険の保険料が控除の対象になります。
・介護医療保険料控除
医療保険または介護保険にあたる保険の保険料が対象となります。少子高齢化が深刻になることに伴って設けられました。
・一般生命保険料控除
給付金や保障金の支払が契約者または被保険者の生死によって生じる生命保険の保険料が対象です。
それぞれ控除額は最大で4万円となっています。全ての種類の保険に加入していれば合わせて最大12万円の控除が受けられます。介護医療保険料控除は介護保険と医療保険の合計した保険料が対象になります。
【一時金はいくらくらい必要?】
がん保険の保障は一般的に診断給付金・入院保障・通院保障があります。一時金に当たるのが、がんと診断されてから受け取ることができる診断給付金です。
では、この一時金はどのくらいの金額があれば安心なのでしょうか。結論からいうと最低100万円は必要です。なぜなら、一般的にがんの治療費として50万円から100万円はかかるといわれているからです。一時金だけを受け取るタイプのものありますので、最低でも100万円ほどが受け取れる保険を選びましょう。
さらに言えば300万円から500万円受け取れるものを選んでおけば入院、通院を含めた一通りのことに対応できるでしょう。
【確定申告などによって調整する】
がん保険の保険料控除の申請方法は会社員と自営業者で違ってきます。
会社員は年末調整のときに控除手続きをします。まず必要な書類を会社から入手し、保険会社に記入する情報を問い合わせて会社に提出します。
一方、自営業者は確定申告のときに行ないます。確定申告の書類にある生命保険料控除の欄にまとめて記入します。
【まとめ】
生命保険料控除の話になると控除額の4万円が受け取れると勘違いしている人がいたりします。しかし、この制度はお金がもらえる制度ではありません。がん保険などの控除対象の保険に加入していれば一定額は所得税の課税額から差し引く制度であり、その最大額が4万円というわけです。がん保険に加入しているなら控除申請をして少しでも金銭的負担を軽減しましょう。