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バイク事故で相手を死亡させた場合の補償額はいくら必要?

2017.06.26
分類:死亡保障

バイクの保険料が、自動車保険と比べて高くなっているのは事故率や怪我のしやすさからですが、バイク事故で不幸にも搭乗者や相手を死亡させてしまうリスクについてはしっかりと考えておく必要があります。バイク保険での必要補償額を見てみましょう。

 

【対人・対物賠償保険】


対人・対物補償については基本的に無制限になります。なぜならバイク事故を起こした場合、賠償額は高額になる可能性が高く、3千万円~1億円程度の金額では足りないケースが多くあるからです。
特に人身事故では、賠償額が1億円以上になるのは珍しくなく、場合によっては3億円、4億円になるケースもあります。物損事故の場合は、損害額が1千万円以上の場合は全体から見るとわずかですが、中には1億円、2億円となるケースもありますので無制限にしておくと安心です。

 

【人身事故の高額裁判例】


では、バイク事故で相手を死亡させてしまった場合の裁判例を見てみましょう。
平成23年横浜地裁では、開業医を死亡させてしまったバイク事故の裁判があり、5億2853万円の支払いが命じられました。
また、平成26年東京地裁では、バイク事故によって小学生に後遺障害を負わせたとして、3億7350万円の支払いが命じられました。
このように、バイクで人身事故が起きた場合、賠償額は高額になる可能性が高く1億円以上になるケースも珍しくありません。

 

【人身傷害・搭乗者傷害保険】


運転手や搭乗者が怪我をしたり、死亡した場合には人身傷害保険、搭乗者傷害保険を利用します。
人身傷害保険は、補償される範囲が広く、使った分だけ保険から補填される、事故の過失に関わらず支払われるという特徴があります。一般的な補償額は最低限の3千万円が多いですが、死亡や重度障害などについても補償したい場合は5千万円以上にしておくと良いでしょう。
搭乗者傷害保険は、怪我の程度によって補償金額が固定されるため保険料が安いというメリットがあります。一方で、補償範囲は狭くなり、保険から出る金額では治療費が足りない、自身の過失割合が高い場合は保険の支払いがされないなどのデメリットもあります。
医療保険に加入しているから、大丈夫と思っている人もいますが、医療保険では搭乗者の怪我に対する治療費や、通院時の医療費の補填等がないことを十分理解しておく必要があります。

 

【まとめ】


バイク保険は、保険料が高く加入を悩む人も多いのですが死亡事故を起こしたり、高度障害を負わせた場合は、賠償額は高額になります。保険料だけを見て安易に判断するのではなく、補償額がいくら必要になるかを考え保険の必要性を検討することが重要です。