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生命保険から死亡保険金を受取った場合の確定申告について

2017.11.23
分類:死亡保障

生命保険から死亡保険金を受け取った場合には、それぞれ契約形態によって課せられる税金の種類が異なります。保険の形態が契約者、被保険者、受取人の関係によって掛かる税金が所得税、贈与税、相続税と変わる事やその場合の確定申告についてもみてみましょう。

 

【死亡保険金と税金の関係】


(相続税の対象になる場合)
契約者、被保険者が同一で、保険金の受取人が法定相続人の場合、相続税の課税対象となる場合、「500万円×法定相続人数」の非課税枠があります。2015年1月1日以降に発生した相続より、相続税の基礎控除や税率の改定がされていますので覚えておきましょう。
また、同様に契約者、被保険者が同一で、保険金の受取人が法定相続人以外の場合、非課税枠の特典はなく相続税が課せられます。

(所得税の対象になる場合)
契約者と、受取人が同一人物で、被保険者が異なる場合一時所得とみなされ所得税が課せられます。
課税対象となる金額は、一時所得金額の半分となり、その年の他の所得と合算して課税される事になります。

(贈与税の対象になる場合)
課せられる税率の中で最も高い税率となります。贈与税の課税対象となる金額は、「保険金―基礎控除=110万円」で計算されます。
贈与税となるのは、契約者、被保険者、受取人全てが異なる契約形態です。生命保険では契約者=保険料負担者となるのが大前提です。この様な契約形態になっていない場合は、早急に変更手続きをしましょう。

 

【死亡保険金を受け取った場合の確定申告】


生命保険で、死亡保険金を受け取った際に、それが所得税に該当する場合には受け取った翌年2月16日から3月15日までに確定申告書を提出する義務があります。また、受け取った死亡保険金が贈与税に該当する場合は、翌年2月1日から3月15日までに確定申告をする必要がありますのでそれぞれ忘れずに申告をしましょう。
さらに死亡保険金が相続税に該当する場合は、被相続人の死亡日から10か月以内という期限があるため注意が必要です。

 

【まとめ】


生命保険の契約形態によって、それぞれ課税される税金が異なり、確定申告の際の注意点や申告の方法なども異なります。
特に贈与税となる契約形態になっている場合は、課税される税金が最も多くなるため早急に受取人の変更などの対策を行いましょう。
また、死亡保険金の受取りは相続時の事も考え、保険会社やファイナンシャルプランナーに相談しながら慎重に検討する必要があります。