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子供の死亡保険には限度額がある?限度額とその理由

2017.06.22
分類:死亡保障

子供向けの傷害保険や生命保険などには、限度額があることを知っていますか?あまり知られていませんが、子供に対してかけられる保険には限度額があるのです。子供の死亡保険と限度額、限度額がある理由などについて詳しくみていきましょう。

 

【子供の保険の限度額】


15歳未満の未成年の場合、生命保険や傷害保険、学資保険などでかけられる金額には1千万円という上限があります。これは、単体ではなく全ての保険の合計金額になりますので、子供に対して多くの生命保険をかけていた場合学資保険や傷害保険に加入できないというケースも出てきます。
更に、保険会社によっては独自の限度額を設定しているところもあります。例えば、かんぽ生命の学資保険では700万円までと上限が決められています。

 

【限度額がある理由】


では、なぜ子供にかける保険金に限度額があるのでしょうか?それは、お金欲しさで子供を殺してしまう悲しい事件が多く起こっているからです。
平成10年に長崎県で母親と母親の愛人によって母親の次男(当時16歳)は、睡眠薬を飲まされ、海に放り投げられ殺害された事件が起きました。母親と愛人は次男にかけていた生命保険金3,500万円を詐取しようとしていました。
これ以外にも、子供に対する多くの保険金殺害事件が起きており、このような悲惨な事件を防ぐために平成20年から子供に対して必要以上に保険金をかけられないようになっているのです。

 

【注意点】


この限度額は生命保険、傷害保険以外にも学資保険でも適用されますので注意が必要です。学資保険は、子供の教育費を貯める目的で加入しますが、それに死亡保障もついている場合が多く、子供に万が一のことが起こった場合には支払った保険料が全額返金されたり、死亡保険金としてまとまった金額が支払われるようなものが多くあります。
ですから、学資保険についても、子供に対してかけられる限度額の1千万円の対象になるので気を付けましょう。
また、限度額を調べられないだろうと保険会社に黙って加入しようと考える人もいますが、保険会社では「契約内容登録制度」というものがあり、保険の担当者がしっかりとチェックをするので加入している保険額はばれてしまいます。

 

【まとめ】


このように、子供の保険には限度額があることを知っておきましょう。また、もし限度額以上に子供の教育費や貯蓄をしたい場合は、両親が貯蓄型の終身保険に加入するなどの方法もあります。教育費を貯める方法としてこのようなものがあることも覚えておきましょう。