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介護保険の認定指標で重要になる日常生活自立度とは?

2017.12.14
分類:介護保障

日本は超高齢化社会に突入し、快適な生活を送るために介護を必要とする人は増加傾向にあります。
介護認定を受けるには、日常生活の自立度が重要な指標となりますが、どのようなものがあるのか詳しくみていきましょう。

 

【介護保険の日常生活自立度とは】


介護保険制度では、病気や怪我、加齢などが原因で身体機能が低下した高齢者を障害高齢者と言います。障害高齢者の日常生活自立度は以下のような分類がされています。
ランクJ(生活自立)
身体に何らかの障害があるが、日常生活は自立しており一人で外出したりできる
ランクJ1 電車やバスを使い積極的に遠出ができる
ランクJ2 町内など、近場なら外出できる
ランクA(準寝たきり)
屋内での、トイレ、着替え、食事などは自分で行うことができるが、外出時には介助を必要とする
ランクA1 介助があれば、外出することができたり、日中はベッドから離れていることが多い
ランクA2 日中はベッドから離れていることが多い。介助者がいても外出はほとんどしない
ランクB(寝たきり)
1日ベッドで過ごすことが多く、食事、トイレ、着替えなどのいずれかで介助を要する。1日の大半をベッドで過ごすが、自力または補助によって座位を保つことができる
ランクB1 介助なしで車いすに移れる。食事や、排泄はベッドから離れてできる
ランクB2 車いすへ移るのは、介助を必要とし、食事や排泄も補助が必要である
ランクC(寝たきり)
1日中ベッドで過ごし、食事、排泄、着替えなど全てにおいて介助を必要とする
ランクC1 自力で寝返りをうったり、ベッドで体勢を変えることができる
ランクC2 自力で寝返りをうてない

 

【日常生活自立度が表すもの】


日常生活自立度は、介護をする側の者にとっても大切な指標となります。介護者にどれくらい手間がかかったり、介護を必要としているのかを知ることができるからです。
ですから、自立度において細かくランク分けされており、日常生活のどのような場面で介助が必要となるのか、どれくらいの介助が必要なのかという点に重点が置かれているのです。
日常生活自立度の判定は、本人の聞き取り調査が基本になります。しかし、高齢者の中にはできないことも「できる」と言ってしまう人や、介護状態を軽く伝えてしまう人もいます。
このような場合は、適切な介護を受けることができません。聞き取り調査を受ける際には、本人の自立度をよく知る家族も同席したりすることが大切でしょう。