骨折は多くの人が一度は経験したことがある怪我で私たちの身近に起きる比較的なじみの深い怪我の一つと言えるでしょう。しかしその種類は様々で分類方法もいくつかあります。それぞれの違いについてみてみましょう。
骨折は以下のように大きく分けて3つに分類されます。
・骨が外に出ているかどうか
・骨折の原因
・折れ方
それではこの3つに分類して骨折の種類を見ていきましょう。
折れた骨がその衝撃で皮膚を突き破り外に出ているものを「開放骨折」と言います。(別名複雑骨折)ここでいう複雑骨折を勘違いしている人が多いのですがこの「複雑」は「骨が複雑に骨折している」のではなく「骨が外に出ている為治療が難しくなる事」を意味します。また骨の断面や傷口から細菌感染を起こしやすくなるため処置は慎重に行わなくてはいけません。これに対し骨が外に露出していないものを「閉鎖骨折」と言います。(別名単純骨折)開放骨折よりも治療や処置は簡単であると言われています。
骨折の原因は大きく分けて3つが考えられそれぞれに分類されます。「外傷骨折」は外からの強い力が加わって骨折したものを言います。例えば転倒や何かにぶつけた時、交通事故に遭った場合などがこれにあたります。「疲労骨折」はスポーツ選手や毎日重いものを運ぶ仕事などをしている人に多くみられる骨折で長い時間繰り返し同じところに力が加わる事でその部分が疲労し骨折します。最後は「病的骨折」といい感染症や骨の良性腫瘍、ガンなどの病気によって骨が弱くなった為に起こる骨折を言います。この場合は健康な人だと骨折しない程度の力で骨折をしてしまいます。
骨の折れ方による分類では2つに分けられます。まず「完全骨折」といい骨が完全に2つ以上に分かれてしまう骨折を言います。「不完全骨折」は骨が完全に分かれてはいない状態を言います。よく「骨にひびが入った」という事を聞きますがこれは不完全骨折の一つと言われます。
このように骨折には多くの種類がありその症状も様々です。突き指程度でも痛みがなかなか引かない場合や腫れがひどくなってくると骨折を疑わなくてはいけませんし、自分で打撲と思って病院へ行ったら骨折をしていたという事はよくあります。このように骨折は自分で判断が付きにくいのですが、骨折の一般的な症状を知っておくと病院である程度の説明ができるので良いでしょう。