骨折治療の基本!ギプスなどで外固定する場合の方法と目的
骨折はちょっとした段差のつまずきや、スポーツ時の外傷、転倒など私達の日常生活で発症しやすい疾患です。骨折をした場合損傷を受けた部位やダメージによって固定する方法は異なります。骨折の固定法として内固定と、外固定がありますがここではより身近な外固定についてみてみましょう。
【外固定とその処置の仕方】
鋼線やねじなどで骨折をした部分がグラグラしないように、体の中で直接固定する場合に用いられる方法を内固定というのに対し、ギプスなどで皮膚の外側から固定する方法を外固定と言います。
交通事故などの大きな骨折ではなく、通常の骨折の場合一般的には外固定をして骨を安定させる保存療法という方法をとります。
外固定は、骨折した骨の上下2か所を固定するのが基本的な処置になります。固定する場合に使う素材は依然は石膏でしたが、今はプラスチック製のギプスが一般的です。
外固定にもいくつかの種類がありますので詳しくみてみましょう。
【外固定の種類】
外固定には、主に下記の2つの方法があります。
・ギプス包帯法
最も主流なのがギプス包帯法でしょう。以前は石膏を使い固定していましたが、近年はプラスチック製のギプス固定が主流になりました。包帯状の繊維を体に巻き付けることで、そのまま固まり固定されるため、ギプス副子法よりもしっかりと固定することができます。しかし、一方で神経麻痺や血行障害、関節が固まり動かなくなるなどの合併症もありますので注意しましょう。
・ギプス副子法
副子とは添え木のことを指し、ギプス副子法では2つの固定方があります。骨折した部分に添え木をあてて固定させたものをギプスシーネと言い、ギプス包帯を巻き固定させた後それを半分に切ったものをギプスシャーレと言います。どちらも骨折した部分にあてて、体の形になじむように固定しながら治療をする方法です。
【骨折時に固定する目的と注意点】
骨折時の基本的な治療方法は痛めた部分を安静に保つことにあります。そのために骨がグラグラしないようにするのが固定の目的です。
また整復した骨を正しい位置に戻し固定しなければ後に痛みなどの後遺症が残る危険もあります。骨折部を正しく固定し動かないようにすることで骨折した骨どうしが早くつながるのを助けてくれます。
【まとめ】
骨折をした場合は、適切な処置を施し正しい固定をすることで骨は元通りになります。しかし、まれに正しい固定をされていなかった場合歩行時に痛みが出るなどの後遺症が残るケースもあります。
固定しているのに骨がグラグラする、安定しないなどの違和感がある場合は早急に医師に伝えるようにしましょう。