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骨折で骨の移植が必要な場合の治療とは

2018.06.05
分類:その他
何気ない日常を送っていてもアクシデント、交通事故などで骨折する可能性は誰にでもあります。 できれば骨折はしたくないものですが、ひどい骨折の場合には骨の移植が必要となる場合があります。それにはどういう治療が行われるのでしょうか。今回は骨の移植についてまとめてみました。

【骨の移植が必要な場合とは】

学校の理科室などにある骨格標本などを見ると骨はただ固いだけの物のように見えるかもしれません。しかし実は骨代謝と言い、毎日骨の細胞は生まれ変わっています。そして骨折時には骨代謝は盛んになり自力で治ろうとする機能があります。 大抵は骨のずれた部分を整復してギプスによる固定をすれば、代謝で時間をかけたら治るのですが、それでも治らないような重度の骨折の場合、骨の移植をすることになります。

【移植する骨の種類】

移植をする骨の種類は、自分の骨を使う場合と人工骨の場合があります。 ・自分の骨を使う場合…骨盤から一部を採って移植します。また、それだけでは補えない場合、骨髄から骨のもとになる細胞を取り培養してから移植をします。細胞移植と呼ばれています。 ・人工骨を使う場合…ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムが主な成分)から作られたセラミックスを使います。 人間の骨を培養するには時間がかかるため、人工骨を移植に使用する場合が多いです。また、最近では3Dプリンタで人工骨を作る試みもあります。

【手術後のリハビリ】

手術後腫れが治まり、痛みが少なくなってきたらギプスの固定部位の周りから動かしてみます。たとえば腕の骨折であれば指の曲げ伸ばし、ケガをしていないのであればひじや肩の関節を動かし、筋力をつけていきます。 それから本格的にリハビリが始まったら全身を動かしていき、日常動作がスムーズにできるようにします。 骨の結合の具合を見ながら自分の体重を少しずつかけていく下半身の骨折のリハビリは上半身より大変な作業になります。 思っていたより筋力が落ちていてびっくりする患者さんが多いようですが、あせらずゆっくりと医師や理学療法士、作業療法士の言うことをよく聞きスケジュールをこなしていくのが大切になります。 骨折時には骨が大量の栄養を必要とするので、コラーゲンやカルシウムまたはそれらの成分を助けるビタミンやマグネシウムを多く含む食事を採ります。

【まとめ】

骨折時には治るまでに時間がかかり、日常的な動作も大変になるなどいろいろな困難がありますが、根気よく治してリハビリをしていけばきちんと良くなります。 また最新技術で新しい人工骨を開発するなど、これからはもっと治りが早くなるかもしれません。 骨の移植と聞くと大変なことのように聞こえますが、日々進歩していく医学や技術もあり、きちんと治るものなのであせらずにしっかりと治療していきましょう。