就業不能になった時の公的な保障とは

【はじめに】
病気やケガでもし仕事がしばらくできなくなってしまったら、日々の生活はどうなるのでしょうか。民間の保険会社に加入していなければ、金銭的に困ってしまうのでしょうか。
そういうとき、ある程度公的に保障される制度があります。今回はそのことについて説明したいと思います。
【傷病手当金】
会社員が業務外の病気やケガなどにより、入院または通院治療で働けなくなったときに、休業の4日目以降に最長で1年6か月の間給付を受け取ることができる所得補償です。
条件として、以下のものがあります。
・病気やケガで治療や療養が必要になり、今までしていた仕事をすることが困難な状態である
・連続した3日間(待機期間)を含めた4日以上の休みが続いている
・給与の支払いがないか、その額が傷病手当金より少ない額である
(支給開始日以前の継続した12か月間の各月の平均報酬額を平均した額)÷ 30日 × 3分の2
が一日あたりの金額になります。
【休業補償給付と休業給付】
労災保険で、業務中の病気やケガで療養が必要になった場合でもらえる給付が休業補償給付、通勤中での病気やケガが原因の場合は休業給付となります。
傷病手当金では業務外であるのに対し、休業補償給付と休業給付は業務(通勤)中に原因があります。
ケガなどの治療費も補償され(療養給付)、そのほかに休みの間にもらえるはずだった賃金の補償です。
・休業補償給付 = 給付基礎日額の60% × 休業日数
・休業特別支給金 = 給付基礎日額の20% × 休業日数
給付基礎日額とは、労働基準法の平均賃金に相当した額のことです。
【公的保障で足りる?】
確かに公的な補償は用意されていますが、今まで家計を支えていた本人の給料が働いていたときと同じ額がもらえるわけではありません。
住宅ローンを抱えていたり、子どもの教育費、生活費などはたとえ数か月であっても打撃であり、場合によっては完全治癒して仕事を始めてもその影響を引きずってしまう可能性があります。
ですのでなぜ民間の保険会社が多数あるのかというと、病気やケガになっても働いているときと同じ生活が送れるように公的保障で足りない分をカバーしているのです。
【まとめ】
もし病気やケガになってしまったら、金銭的な面はもちろん精神的にも辛くなります。
そのために民間の保険会社に加入することは安心への「保険」です。しかし公的保障のことを知っておけば、過度に不安になって高額を民間の保険に支払うことを防ぐことができます。公的保障をきちんと把握した上で自分に合った民間の保険を選ぶことが、大切であるといえるでしょう。