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知っておきたい所得補償保険のメリット・デメリット

2018.08.17
分類:その他
【はじめに】 大学卒業後、23歳から60歳まで働くとすると、実に37年もの間仕事をすることになります。また、近年は年金の受給年齢引き上げなどの関係で65歳まで働く人も増え、その場合は40年以上働き続けることになります。 この長期間、健康に働き続けることができれば何も問題ありませんが、病気や怪我で療養が必要になり、一定期間就業不能状態となってしまうこともあり得ます。そんなときのために保険に入っておくと安心です。 就業不能関係の保険にはいくつか種類があるのですが、今回はその中から「所得補償保険」について見ていきたいと思います。

【所得補償保険のメリットとデメリット】

1.所得補償保険とは 所得補償保険は、就業不能状態に陥った際の所得を補償する保険です。損害保険会社から販売されています。 似た内容の保険に「就業不能保険」がありますが、そちらは販売元が生命保険会社となっており、契約期間にも違いがあります。 所得補償保険は、短期契約を前提としたサービス内容が多いです(※少数ですが長期契約のプランもあります)。 2.所得補償保険のメリットとデメリット 所得補償保険のメリットとデメリットを具体的に見ていきましょう。 <メリット> ・毎月の収入が補償される 所得補償保険のサービス内容は、所得の6割程度を保障するものが主流となっています。 特に、会社員と比べて社会保障の恩恵が少ない自営業やフリーランスの人にはメリットが大きいでしょう。 ・保険料が安い 短期型プランが多いので、就業不能保険と比べて保険料を安く抑えることができます。 <デメリット> ・契約者の死亡には対応していない 生命保険とは異なる性質を持っているので、保険の契約者が死亡してしまった場合は、保障を受けられなくなってしまいます。 ・免責期間がある ほとんどのサービスでは、免責期間といって、一定期間は保険の保障対象外となるルールが設定されています。 例えば、免責期間が60日以上となっている場合、就業不能状態が60日以上継続していないと受給できません。 ・支給要件が厳しい 所得補償保険には、就業不能の原因が精神疾患の場合は対象外となってしまう商品がたくさんあります。これには、精神疾患は症状の個人差が大きく、完治したかどうかの見極めが難しいなどの理由が関係しているようです。 しかし、最近では精神疾患を対象とした保険も出ているので、そういったプランを選ぶようにしましょう。 この他にも、慢性的な腰痛や頭痛などの痛みで働けない場合も、病気が軽微と判断されると対象外となってしまいます。 所得補償保険を検討する際には、支給要件をよく確認してください。

【最後に】

今回は、所得補償保険のメリットとデメリットをまとめました。 今の時代は、以前と比べて正社員での雇用が減り、退職まで同じ会社で働き続けることが「当たり前」とは限らなくなっています。 だからこそ、こうしたサービスの重要性は今後ますます高まるかもしれません。