就業不能保険の特徴と注意点

【はじめに】
就業不能状態に陥った時に役立つ保険には、就業不能保険・所得補償保険・収入保障保険の三種類があります。
就業不能保険と所得補償保険は、長期間就業不能状態が続いた時の収入を保障する保険で、収入保障保険は保険の契約者が死亡または高度障害状態で働けなくなった時に家族の生活費を保障する保険です。
また、プランによっては、医療保険や生命保険の特約としてこれらの保険をつけることもできます。
今回はこの中から、就業不能保険の特徴と注意点を見ていきたいと思います。
【就業不能保険の特徴】
1.就業不能保険の特徴
就業不能状態に陥った時に毎月受給できる保険で、生命保険会社が販売しています。
長期契約型で、退職する年齢を満期に設定することができます。
働けない状態が長期間続く場合の収入源を確保できる、退職まで収入が保障されるなどのメリットがあります。
2.注意点
就業不能保険は、入院や在宅療養が必要で働けなくなった時のための保険ですが、受給条件が厳しく設定されており、次のケースでは支払い対象外となる可能性があります。
※約款は保険プランによって異なります
・病気療養中でも、在宅で事務や梱包などの軽作業ができる
・会社の倒産、リストラで職を失った
・軽微な病気や怪我
・精神疾患や腰痛などが原因で働けない
・契約者が死亡してしまった
・免責期間を経過していない(例えば、免責期間が180日のプランでは、就業不能期間が60日しか過ぎていない場合は保険金を受け取れない)
また、そもそも加入条件が厳しいという難点もあります。
就業不能保険は働く人のための保険ですが、フリーターや休職中の人、妊娠中の人、入院中の人は加入できない可能性が高くなります。
3.就業不能保険に入ったほうがいい人
上記のことを踏まえると、会社の福利厚生が不充分な人、厚生年金に加入していない人(自営業やフリーランスなど)、貯蓄が充分にない人、家族を養っている人は、就業不能保険に入るメリットが大きいと考えられます。
また、保険料を長期間払い続けられるか不安な人は、数年置きに更新するプランが主流の所得保障保険を検討してもいいかもしれません。
【最後に】
福利厚生が充実している会社ばかりではないこのご時世、病気や怪我で働けなくなった時の備えは自分で行わなければなりません。
社会保障だけでは心もとない人や、会社の制度に期待できない人、家族を養っている人は、今回紹介した就業不能保険などを検討されてはいかがでしょうか。