骨折の痛みの原因と緩和方法
【はじめに】
交通事故やスポーツには、骨折がつきものですよね。でも、その痛みを感じるメカニズムや骨折時の応急処置については正しく知っている人は少ないと思います。今回は、骨折の痛みの原因と緩和方法についてお話していこうと思います。
【骨折するとなぜ痛みを感じるの?】
交通事故やスポーツ、転倒などによる骨折を経験した人は少なくないと思います。傷口が見えない・血が出ない場合でも激痛を感じることに不思議に思った経験はありませんか?なぜ骨折すると痛みを感じるのかについては、2つの理由があります。
1、骨の周りの膜が破れる
爪を切ったり、髪を切っても痛みはありませんよね。それと同様に、骨には知覚神経がないんです。しかし、骨は骨髄を包み込む形で、表面は骨膜という膜で覆われています。骨膜には血管も神経も通っていて、骨に栄養を運んだり神経経路を伝って知覚を脳に届けたりします。骨が折れることによって骨膜も傷つき、神経を刺激してしまうことで痛みが発生するのです。骨膜が損傷する事により、疼痛の原因になります。
2、周りの組織が傷つく
骨折の被害は骨膜だけではなく、骨の周囲にある筋肉や靭帯なども同時に損傷するため、軟部組織からの影響があります。また、血管も多く通っているため血管が傷つくことで出血し、いわゆる内出血として腫れたり変色したりします。痛みの根本は骨自体の痛みではなく、付随している組織の痛みを骨折の痛みと認識しているのです。
【痛みを緩和する方法】
では、骨折部の痛みを緩和させるにはどうすればいいでしょうか。
骨折の応急処置を終わっても、骨折部では炎症が起きているため、痛みが続くことが多いと思います。痛みで眠れない、集中できないといった場合もあると思いますが、炎症が起きているときに温めることは厳禁です。氷のうがなければタオルや布などで氷を包んで患部に当てるといいでしょう。また、寝る時などは患部の下にタオルやクッションを入れ、高く固定するのもOKです。我慢できない痛みの場合、病院から処方された痛み止めの内服薬や座薬で対処しましょう。
骨折した部位が完治した後も痛みが残る場合や、血流が悪い、筋肉が落ちた等、受傷前に完全に戻るのが難しい場合もあります。骨折部位にもよりますが、温めたりストレッチなどで痛みが緩和されることもあるので、医師に確認してみてください。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか?今回は、骨折の痛みの原因と緩和方法についてまとめてみました。骨折は予測や前兆のでる病気とは違い、突然起きてしまうものです。いざという時に慌てないためにも、骨折の処置方法をしっかりと覚えておいたほうがいいですね。