大型病院とは、病床数500床以上の病院であり、特定機能病院や療養型病床群を有する病院も含みます。
中規模病院は100~499床、 小規模病院20~99床となり、複数の診療科に分かれます。
救急や重い症状の患者の治療を行う役割も担う医療法人であり、福祉事業を運営するケースもあります。
そこで、大型病院運営の介護施設について、医療法人が福祉事業を運営するケースを紹介します。
医療法人運営の介護施設や老人ホームは、同じ敷地やすぐ近くに系列の医療機関があることが多く、通院における移動時間を短縮しやすいといえます。
そもそも同じグループの病院と連携した医師の訪問もあるため、医療機関まで受診に足を運ぶ必要がありません。
回診の頻度は月に1~2回ほどではあるものの、持病を抱える方が経過観察してほしいときや、薬の処方で通院したい方などは安心です。
仮に入院の必要が発生した場合でも、ベッドの確保がスムーズに行われます。
医療法人運営の介護施設のメリットは、株式会社や社会福祉法人運営のホームよりも、通院や入院における対応が柔軟であることです。
複数の診療科の医療機関に通う必要がある方は、病院にすべての診療科が集約されているため、1か所で受診が完了する場合も少なくありません。
受診に付き添いが必要な利用者に対しても、職員の付き添いが行われます。
また、同グループの医療機関では利用者の情報が共有されるため、緊急時の対処もスムーズで安心です。
医療法人運営の介護施設のデメリットは、完全個室ではなくパーテーションなどで仕切った半個室の部屋が多いことです。
一般的な完全個室の老人ホームの部屋よりは、プライバシー面での不安や、物音とにおいなどが気になるなど不満が発生しやすいといえます。
また、医療法人運営の介護施設は、介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームなどの民間施設よりも施設数自体が少ないため、待たなければ入所できないケースもあります。
ただし介護老人保健施設などは、利用者に関して3か月ごとに継続入居の判断を行います。
そのため長期待機するわけではないものの、自身が入所した場合も同様に、長期継続入所できるわけではありません。
在宅復帰を目指すリハビリ施設であることを理解しておくことが必要です。