
福祉事業所は、事業運営において、都道府県や市町村から指定を受けなければなりません。
指定は、福祉サービスを提供する上で欠かせない許可といえます。
そのため、福祉事業所の指定が取り消されてしまうと、介護保険サービスや障害福祉サービスの提供はできなくなり、事業を継続できなくなります。
指定取り消しは、保険給付の適正利用を確保する上で最も厳しい行政処分であり、事業存続に関わる重大なリスクであるため、対象とならない運営が必要です。
法令遵守を徹底し、質の高いサービス提供と適正な事業運営を心掛け、指定取り消しの事態を避けましょう。
また、最新の制度改正や指導監査などの動向や情報を入手し、透明性を確保して運営することが必要です。
そこで、福祉事業者が指定取り消し処分になる理由について、指導監査やその影響を解説します。
福祉事業者が、指定取り消しや指定効力停止などの処分の対象になる理由として、以下が挙げられます。
・不正請求…実際に提供していないサービスの請求、または人員配置基準を満たしていると虚偽を申告し、不正に加算を取得する行為など
・人員基準・運営基準違反…職員の配置基準を満たしていないケースや、事業所運営に関する基準が守られていない場合など
・虐待・不当行為…利用者の身体・精神に対する虐待や、人権を無視する不当な扱いなど
福祉事業者が指定取り消しになる前に、都道府県や市町村が指導監査を行います。
指導監査は、法令に則った適切な運営ができているか、確認するために実施します。
適切ではない運営が確認された場合などは、必要に応じて改善指導を行います。
指導監査による不正や問題の発覚後、改善指導をしても改められない場合や悪質と判断されるケースでは、指定取り消しなどの行政処分の対象になる恐れもあるため注意しましょう。
福祉事業者が指定取り消し処分を受けると、事業所はサービスを提供できなくなります。
不正に受給した報酬や給付費は返還しなければならないため、経済的にも大きな打撃を受けるでしょう。
指定取り消しの事実は公表されるため、事業所の社会的な信用は失墜します。
処分経過後に再開したくても、事業運営は困難となることが予想されます。
なお、指定取り消しの対象となった法人の役員等は、一定期間において他の事業所で役員になることや、新たな指定申請はできません。