
福祉事業のスタッフ離職率は、他の産業と比べても高めの水準です。
近年は就労環境の改善などで、スタッフの離職率にも変化が見られつつあるものの、比較的高いことに変わりはありません。
ただし、福祉事業にも種類があり、どの業種や分野においてもスタッフの離職率は一律ではないといえます。
また、施設の種類・規模・スタッフ年齢などによって変わります。
そこで、福祉事業のスタッフ離職率について、高い理由や介護職、生活相談員の現状を紹介します。
福祉事業の職員が離職する主な理由には、以下が挙げられます。
・人間関係
・職場環境に対する不満
・賃金・労働条件に対する不満
・業務負担の大きさ
賃金改善や処遇改善加算などにより、待遇も改善されている傾向が見られるため、離職率も低下していると考えられます。
しかし、人材確保が難しい状況は変わらず、安定した職場環境づくりやキャリア形成支援などの対策が必要です。
福祉事業のうち介護職の離職率は、近年では改善傾向が見られます。
過去10年の推移を確認すると、2007年頃の離職率は21%超でしたが、職場環境の改善により少しずつ低下しています。
ただし、若年層や夜勤のある施設や小規模事業所ではいまだに離職率が高めです。
施設形態や利用者の介護度などでも職員の負担は変わるため、夜勤のある施設や特定施設入居者生活介護ホームは離職率が高いのに対し、デイサービスなどが中心の施設では低めといえます。
介護職の離職率は改善されている傾向はあるものの、離職問題が解消されたわけではないため、安定した職場環境整備やキャリア支援を充実させることが求められます。
福祉事業のうち生活相談員の離職における現状は、少しずつ改善傾向にあるといえます。
実際、生活相談員の離職率も、他産業よりはやや高めといえますが、主な理由は以下のとおりです。
・業務負担が大きい
・利用者や家族との調整の負担が重い
・職場内の人間関係が難しい
・給与や勤務条件に不満がある
業務効率化や職場環境改善、待遇向上などで、少しずつではあるものの、離職率は改善傾向にあります。
ただし、介護職同様に、若年層や経験の浅い職員、夜勤が必要な施設では離職率が下がりにくく、大きな課題となっています。
生活相談員の定着を図るために、業務負担軽減・キャリア支援・職場環境整備への取り組みが欠かせないといえるでしょう。