食事介助とは、自力で食事を取れない高齢者や障害を抱える方が、安全に食事するためのサポートです。
食べる上での支援だけでなく、栄養管理・時間管理・食事環境などを整備することも含まれます。
利用者の栄養摂取と健康維持、食事を楽しむことを目的とします。
そこで、福祉事業における食事介助について、福祉事業で行う目的やコツを簡単に紹介します。
「食事介助」とは、自力で食事を摂れない要介護者が安全に食事を摂るための支援です。
スプーンなどで食べ物を口まで運び、食べる動作を介助します。
また、安全に食事を摂る環境の整備や、嚥下機能が低下した方向けに、飲み込みやすい食事の準備することも食事介助に含まれます。
食事介助の目的は以下のとおりです。
・必要な水分や栄養を摂ってもらうため
・食事への楽しみを持ってもらうため
・嚥下機能の低下を防ぐため
・生活の質を高めるため
心身の健康を保つための水分や栄養を摂れず、脱水症状を起こしたり体調を崩したりしないために、適切な食事介助が求められます。
食事量が減ると、栄養不足になる以外にも、嚥下機能も衰えます。
誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高くなれば、口から食事を摂ることが難しいと判断され、腹部に開けた小さな穴から直接胃へ栄養を注入する胃ろうや、鼻から入れた管を通して栄養を補給する経管栄養での栄養補給となります。
しかし嚥下機能を維持できれば、口から食べ物を摂り続けられるため、食事を味わい楽しめる暮らしとなり、生活の質向上につながるでしょう。
食事介助を必要とする方は、嚥下機能が低下している状態です。
喉の周りの筋肉が動きにくく、飲み込みにくい状態と考えられるため、水分が多いものから食べてもらうようにしましょう。
一口目を多く口に運んでしまうと、噛んで飲み込むまで時間がかかります。
食事の食べ始めは、口の筋肉が準備運動状態であることや、十分に唾液が分泌されていないことも考慮し、少量にするとスムーズに飲み込みやすくなるでしょう。
次の一口を入れるタイミングは、要介護者の喉の動きを観察し、しっかり飲み込んだ後にしてください。
すべて飲み込んだのか要介護者に声をかけて確認するとよいものの、意思疎通が難しいときには、次の一口を口元に運んで口を開けたタイミングで口内を観察し、確認してください。