
金属同士を接合させる加工方法の代表的な工事に「溶接」があります。
自動車・船舶・電子機器・建築資材など、様々な製品を制作するため使用されるのが溶接です。
ただし溶接には種類が多く多岐に渡るため、どのような種類や方法があるのか知っておくようにしましょう。
日本産業規格(JIS規格)の定義する溶接とは、
「2個以上の母材を接合される母材間に連続性があるように、熱・圧力またはその両方により一体にする操作」
とされています。
金属加工では、母材が金属のことになるため、2つ以上の金属を溶かす、または圧力をかけて接合することにより、1つにする加工方法と考えられます。
溶接は融点に達することで溶け始める物質の性質を利用した方法で、加熱・加圧することで2つの金属の接合部分を溶かしたあと冷やしてくっつける基本的な仕組みといえます。
金属の融点は、鉄なら約1,530℃、銅は約1,080℃など非常に高温であり、溶接を手作業で行う職人には高い技術と経験が必要になります。
溶接の種類は、
・融接
・圧接
・ろう接
の3つです。
このうち融接は、2つの金属の接合部分を溶かしてくっつける、またはすでに溶けている金属を加えてくっつけて、冷却・凝固させて接合させる方法とされます。
融接に分類される溶接方法のうち、多く使用されるのは主に次の3つです。
強い光と熱を発するアーク放電という放電現象を利用した溶接方法で、発生する熱は中心部約16,000℃、外周部約10,000℃です。
溶接機とつながったワイヤや溶接棒などの電極を接合部分に擦りつけ、アーク放電を発生させて金属を溶かします。
適切に溶接ができれば高い強度の溶接が可能となりますが、強い光を発するため接合部分が見えにくく、金属を溶かしすぎれば穴を空けてしまうなど高い技術力が必要です。
可燃性ガスと酸素が結びつき、燃焼するときに発生する熱を利用して金属を接合する方法です。
一瞬で高い熱を発生させるアーク溶接と異なり、作業時間が長くなりやすいことはデメリットといえます。
ただし接合部分が見えやすいため溶接不良を起こしにくく、温度調整もしやすいことから金属が溶けすぎることを防ぐことができるのはメリットです。
レーザー光を照射して金属を溶融させ、接合する方法です。
微小なレーザー光を照射し、局部的で微細な溶接もできます。
精密機器などの溶接に有効な方法で、熱量が少ないため変形や歪みを軽減できることがメリットです。
ただしレーザー溶接機は高価なため、設備投資が高額になりやすいことはデメリットといえます。