
介護報酬は、3年に一度の頻度で改定が行われています。
2024年にも、介護分野と障害福祉分野で報酬改定が実施されました。
福祉事業の収入基盤である報酬の改定は、サービス提供や従業員の給料値上げなどにも影響を及ぼします。
また、2024年は2年に一度の医療分野の診療報酬改定と重なるトリプル改定だったため、さらに関心が高まったことでしょう。
そこで、介護報酬改定による給料値上げの可能性について、効果や影響を簡単に紹介します。
介護報酬とは、事業者が要介護者または要支援者に介護サービスを提供したときの対価として支払われる報酬です。
福祉事業で介護サービスや障害福祉サービスを提供したとき、事業者の収入源は国から支払われる介護報酬といえます。
介護報酬は、原則、サービス利用者が1割を負担し、残りは40歳以上の国民が納める介護保険料や公費から賄われています。
なお、介護報酬は点数制のため、点数に対して地域区分に応じた係数を掛けて報酬金額が決まる仕組みです。
提供するサービスに応じた基本報酬と、専門職の人員配置や手厚い職員配置などの一定基準を満たしたときに上乗せされる加算で構成されます。
サービスに不足があるときや、運営基準や人員基準などの指定基準を満たしていないケースにおいては、報酬の減算の対象となるため注意しましょう。
多くの福祉事業で、基本報酬のみでの運営は難しく、加算項目の確保が重要な課題になっています。
2024年6月以降、次の加算制度が統合されて「介護職員等処遇改善加算」に一本化されました。
・介護職員処遇改善加算
・介護職員等特定処遇改善加算
・介護職員等ベースアップ等支援加算
介護職員等処遇改善加算は、加算される要件や、異なる加算率のⅠ~Ⅳまでの区分4つが設定され、要件を満たした範囲での加算となります。
Ⅰ~Ⅳへの移行が難しい事業所は、2025年3月までの経過措置のⅤ(1~14)が設置されていたため、段階的な移行も可能となっていました。
なお、新たな加算の取得においては、キャリアパス要件・月額賃金改善要件・職場環境等要件のいずれも満たすことが必要です。
厚生労働省は、2025年度も介護職員の給与を2.0%引き上げることを目標としているため、現場の介護職確保に向けた給料のベースアップを進める事業者も増えると考えられます。
高齢化の影響で、今後は要介護者がさらに増えることを踏まえ、早期の対策なども必要となるでしょう。