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建設工事中の現場が台風による雨や風の被害に遭わないための対策を

2021.04.14
分類:リスク

もしも建設工事中に台風に見舞われてしまったら…。工事はそのまま進めてもよいのか、それとも一旦は中断するべきか、考えてしまうものでしょう。

工期が迫っており完成させるまで日数がない場合には、そのまま工事を進めたほうがよいと考えてしまうでしょうし、休日に台風になった場合には現場がどのような状態になっているか心配になるものです。

そこで、建設工事中の現場に台風による被害が及ばないような対策と、確認しておきたいポイントをご紹介します。

濡れてしまった木材などは必ず確認を

台風が到来すると、強風だけでなく激しい雨も降ります。

一戸建て住宅を建築している工事のさなか、雨が降り出せば柱・梁・合板などは長時間に渡り雨にさらされた状態となってしまうでしょう。

水に触れればカビを発生させ、家そのもの強度や耐力にも影響が及ぶ可能性があります。

そこで、防水工事が終わるまでは、雨よけのビニールシートをかけましょう。木材が濡れた場合でも、少しくらいでれば乾くためそれほど大きな心配ありません。

ただ、台風のように大雨や長雨が続く状態は、強度や耐力が低下していいないか確認が必要です。

たとえば他の箇所と比べたとき、ずっと湿った状態の場合や柔らかくなっている場所があるとき、外壁の下地や床下地の表面が剥がれはじめたときなどが危険信号といえます。

他にも白い粉状のものが付着しているときや、黒い斑点などはカビが発生している可能性もあるため、湿ったままの状態が続けば腐食が始まることもあります。

断熱材にもカビを発生させないよう注意

仮に断熱材に広範囲でカビを繁殖させてしまうと、断熱性能にも影響が及びます。

多少濡れても乾き元に戻ることがほとんどではあるものの、床の合板は濡れてしまうとふくらみます。そのため乾いた後も均一になりにくく、仕上げの際にフローリングを平らに張ることができなくなる可能性もあります。

このような状態を防ぐには、合板には事前にフィルムを貼っておくとよいでしょう。

 

強風への対策は必ず必要

台風が発生により、工事現場の工具や釘などが飛散しないよう、必ずメッシュ状のシートなどをかけ飛散防止対策を行っておきましょう。

カラーコーンや看板なども転倒・飛散しないように、重りやロープでくくりつけておき、飛ばないようにしておく必要があります。

そして台風がさった後には、強風で足場などにズレや傾きが発生していないか必ず確認するようにしてください。