
運送会社を取り巻く事情として、時間外労働の上限規制など、新たな法的義務や経営環境の変化などが重くのしかかっていることが挙げられます。
そのため、運送会社の仕事は、荷物を運ぶことに留まるのではなく、複雑な状況に対応することが必要になりました。
荷主に協力を要請し、デジタルを活用した業務効率化を導入することなど、現場の働き手の快適な職場環境を構築することが求められます。
運送会社は、様々な課題に同時並行で取り組まなければならない厳しい状況に置かれているともいえるでしょう。
そこで、運送会社を取り巻く事情について、影響する法律や資金繰り圧迫の要因を解説します。
運送業界の力関係に影響を与えると考えられる法律に、2026年4月から改正・施行となる物流効率化法(流通業務総合効率化法)が挙げられます。
従来までは、荷待ち時間の削減や積載率向上などへの対応は、運送会社に依存しがちでした。
しかし、法改正により、一定規模以上の特定荷主に対しても、法的に義務化されます。
たとえば、経営陣から物流統括責任者(CLO)を選んで、中長期計画を提出しなければなりません。
運送会社荷主が、物流を共に設計するパートナーとなるために、今後も法改正が進むと考えられます。
運送会社は、資金繰りが悪化しやすい傾向が強いといえますが、資金面を圧迫する要因として、コストが植えて業界が二極化していることが挙げられます。
コスト増の要因は、主に燃料費の高騰や、2026年1月からの改正下請法施行による手形払い禁止などです。
燃料費と人件費の負担増分を運賃に転嫁しきれない中小の運送会社の倒産・廃業は、今後も増える恐れがあります。
その一方、DX推進により、自動倉庫や動態管理システムなどを導入し、業務効率化や生産性向上に成功したケースでは、生産性の高さ武器として選ばれる運送会社として活躍しています。
運送会社では、現場のドライバーが足りていないなど、人手不足が深刻化しています。
従来までの運送ドライバーは、長距離・長時間の労働で稼げることが魅力でした。
しかし、現在は働き方改革などの影響で、稼げる仕事ではなくなっています。
そのため、拘束時間の短さや福利厚生の充実性を重視するドライバーが増えたといえます。
条件が合わずに離職するドライバーも少なくないため、人材確保に向けて、「きつい・汚い・危険」というイメージを払拭するホワイト化が急務といえるでしょう。