
福祉事業において、開業費の償却に関しても理解を深めておきましょう。
たとえば、青色申告をしている福祉事業を開業し、前年までは赤字だったために開業費(繰延資産)の償却費を必要経費に算入していませんでした。
繰延資産について、本年分と翌年分の確定申告において、償却費を必要経費に算入できるのか気になるところです。
そこで、福祉事業における開業費の償却について、繰延資産と計上できる費用を簡単に紹介します。
任意償却できる繰延資産の未償却残高は、いつでも償却費で経費算入できます。
開業費も繰延資産であり、償却費の計算は、60か月の均等償却または任意償却のどちらかの方法によるとされています。
任意償却は、繰延資産の範囲での金額を償却費で認めることです。
下限は特に設けられていないため、支出の年に全額償却することもでき、反対に償却なしでも問題ありません。
支出した開業費の内容と額が、過年分で必要経費に算入されていないことを明確にしておきましょう。
開業前の準備活動で支払った費用は、開業費で計上できます。
ただし、開業費は経費科目ではなく、資産科目の繰延資産に含まれます。
資産科目で一旦処理し、毎年少しずつ経費計上していく処理が償却です。
繰延資産とは、すでに代金を支払っているか、支払い義務が確定しているため、商品やサービスの提供を受けているものであり、当年だけではなく翌年以降にも支出の効果が及ぶものです。
会計基準と税法上の繰延資産がありますが、会計基準上による繰延資産は次の5つが該当します。
・創立費
・開業費
・開発費
・株式交付費
・社債発行費および新株予約権発行費
個人事業主の場合は、開業費と開発費が関係します。
また、実務における会計基準上の繰延資産だけでは足らず、税法上の繰延資産も使用されます。
税法上の繰延資産は種類が多く、個人事業で頻出する繰延資産であれば、たとえば建物を借りる際に支払う権利金や同業者団体に対する加盟金などが該当します。
開業費には、広告宣伝費や名刺作成費などの費用も計上できます。
会社設立から事業開始までの期間において、支払った開業準備のため特別に支出した費用が、開業費として計上できる支払いです。
法人が開業費として計上できる費用として、たとえば以下が挙げられます。
・研修費
・広告宣伝費
・市場調査費
・印鑑作成費
・名刺作成費