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福祉現場の設備老朽化による問題とは?現状や障壁になるケースを紹介

2026.03.18
分類:リスク

福祉事業者の設備老朽化による問題は、単なる建物の修繕問題にとどまりません。

 老朽化が進めば、利用者の安全が確保できなくなることや、職員の離職を加速させます。

 事業の継続性を左右する問題であるため、築20年から30年を超えた施設では、更新が急務であるといえるでしょう。

 設備老朽化への対策は、過去のツケ払いとして捉えるのではなく、次世代へのケアを支えるインフラ整備として、早急に対応しましょう。

 そこで、福祉現場の設備老朽化による問題と、現状や障壁になるケースを紹介します。

福祉現場の設備老朽化の現状

 福祉現場では、設備老朽化が進んでいることが多いといえます。

 たとえば、外壁・屋上防水・配管設備・空調システムなどの劣化は特に顕著化しており、仮に放置すれば以下のリスクに直結すると考えられます。

 ・安全性が低下する…漏水で電気系統が故障するケースや、床の剥落による転落事故が起こるなど、利用者の生命に関わる事態を招く恐れがある

・運営コストが増大する…非効率な空調や給湯設備を使用することで、光熱費を過度に押し上げ経営を圧迫する

・人材が流出する…老朽化した職場環境が現場のモチベーションを著しく下げるため、人材流出で深刻な人手不足を招く

  

設備老朽化によるBCP策定への影響

 福祉施設の設備老朽化は、義務化されているBCP策定にも影響を及ぼします。

 福祉事業者には、BCP策定が完全に義務化されています。

 しかし、設備の老朽化はボトルネックとなるため、災害発生において非常用電源が正常に作動するか、耐震性への安全性などを再確認しましょう。

 受変電設備や非常用発電機が老朽化していると、停電したときに生命維持装置や見守りセンサーが停止するため危険です。

 防災投資として設備を更新することが必要といえます。

  

 設備老朽化がDX導入の障壁になるケース

 福祉施設の設備老朽化は、DX導入においても障壁になると考えられます。

 たとえば、配線を通す空間がない場合や、壁の構造によりWi-Fiが届かないなど、物理的な問題が浮き彫りになるケースもあります。

 そのため、老朽化対策の修繕においては、建物のスマート化を同時に進めたほうがよいでしょう。

 設備更新は原状回復に留まらず、生産性向上に向けたリニューアルであり、未来への投資と捉えることが望ましいといえます。

  

求められる運送の受け入れ設備の見直し

 福祉事業者にも、運送の受け入れ設備の見直しが求められています。

 老朽化に伴う修繕を行う際には、物流効率に配慮できる動線設計を取り入れて、物資の安定確保とコスト削減に繋げましょう。