建設工事現場の安全確保と職場環境づくりを目指し、安全マネジメントを進めることや危機管理体制を強化することはとても大切なことです。
経営層は作業所の安全衛生巡視を適切に行い、安全対策会議などを設置して、経営層と現場の従業員、協力会社の職長や安全衛生責任者との意見が交わせる場を設けることも必要といえるでしょう。
安全マネジメントや危機管理体制の強化は、経営層のみや現場の従業員のみで行っても意味がなく、一体となって取り組んでいくことが大切です。
作業所など現場のさまざまな場面や段階で、しっかりとコミュニケーションをとれる体制を築いておきましょう。
危機管理に向けた安全衛生活動を推進するためには、作業所と一体となり「PCDAサイクル」による継続的な取り組みを行いましょう。
PCDAサイクルは、
・計画(Plan)
・実施(Do)
・評価(Check)
・改善(Act)
を繰り返すことにより、継続した活動を進めていくことです。
労働災害防止を図り、従業員の健康増進や快適な職場環境形成を促進することができ、安全衛生水準を向上させることにつながります。
その上で、次のことを危機管理において行うようにしてください。
業務に関する安全衛生上、リスクとなる危険有害要因を把握しておき、災害事故の防止に努めましょう。
重点するべき実施項目を設定することが必要ですが、たとえば次のような項目が挙げられます。
・公衆災害・死亡災害・重大災害の絶滅
・墜落・転落による災害の低減
・建設機械・クレーンなどによる災害の低減
・崩壊・倒壊による災害の低減
建設工事に関わるすべての人々の健康を促進し、ストレスのない職場づくりを目指しましょう。
労働安全衛生関係法令や社内規程を明確にし、順守するようにしてください。
安全衛生マネジメントシステムを確立・運用し、継続して改善していくようにしましょう。
大地震など自然災害が起きたときや、社会の安心・安全に影響をおよぼす危機が発生したとき、被災したエリアの住民の安全確保に資することも重要です。
・人命・地域の安全を確保する
・被害・損失を極小化させる
・社会からの信頼維持を基本方針とした事業継続計画を策定する
といったことに取り組みましょう。
新型コロナウイルス感染症の対応についても対策本部を立ち上げ、情報共有を図りながら感染拡大防止に向けた取り組みを進めていくことが求められます。