電気設備の設置や配線などを担当する電気工事。ただ、電気工事もその役割によって業務の内容が違ってきます。
規模の大きな工事ほどどの業務を行うのか異なってきますので、電気工事で行う作業の種類やその内容について把握しておきましょう。
たとえば電気工事を全般に請け負う電気工事会社の場合、行う業務は実際に工事を行う現場施工、工事を円滑に進めることができるように監督・管理を行う施工管理、電気設備を設置する場所や配線ルートなどを決める設計、発生する工事費用を計算する積算という、4つの仕事が挙げられます。
工事を行う現場で、施工図に従い電線やケーブルなどの配線や配管、ボックス・機器・設備・照明の設置などを行います。
施工を行う方が取得しておく必要のある資格には、一般住宅の工事なら第二種電気工事士、高圧電気設備を施工する必要があるビルなどの工事なら第一種電気工事士が必要です。
施工計画や施工図の作成、工程管理、品質管理、安全管理などの管理業務を行うのが施工管理です。
電気工事を行うことはなく、電気設備が正しく設置され使用可能となる状態になるように、えるようにするため技能者の工事を監督します。
設計者や発注者と打合せを行いながら、伝えられた要望などを工事に反映させるのも施工管理担当者の仕事です。
施工管理を行うには、電気工事施工管理技士の資格が必要です。
建物の設計図書(図面・仕様書)から、どの部分に電気設備を設置するのか、配線ルートを確保する場所などを決定します。
さらに用いるケーブルの太さや受変電設備の容量、照明の種類とその数、発電機・避雷設備・自動火災報知機など、必要な電気設備は何か検討していくこととなります。
設計で決まった内容を現場で施工する技能者などが把握できるように、CADを用いて設計図を作成することが主な業務です。
設計すれば終わりではなく、施工が設計どおりか現場で確認を行い、発注者に報告する監理業務も担当します。
電気工事を行う前に、実際に工事にかかる費用を計算して発注者に示すことが必要です。
工事費を示す作業が積算であり、電気設備の設計図書から設備や材料、配線や配管、労務費など様々なことを加味しながら工事にかかる費用を算出します。
いわゆる見積書を作成する仕事なので、適切な金額でなければ工事を受注できなくなる可能性があると認識しておきましょう。