建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

鉄筋コンクリート造りの建物を解体する工事で発生する費用の内訳とは?

2020.07.18
分類:その他

ビルやマンションで多く採用されている鉄筋コンクリート造の建物は、強化されたコンクリートを意味するため「Reinforced Concrete」を省略したRC造とも呼ばれます。

鉄筋とコンクリートが弱点を補完し合うことにより、強度や耐久性、耐火性などに優れた構造を作り出しています。

その頑丈で壊われにくい構造の鉄筋コンクリート造の建物は、一般的な木造の一戸建て住宅や鉄骨造住宅よりも解体に費用がかかるのは当然のことといえるでしょう。

解体工事で必要となる費用の内訳は?

解体費用の見積もりを依頼されたとき、その内容として大きく本体工事費・付帯工事費・その他の費用に分けて金額を提示することになりますので、それぞれの内容を把握しておきましょう。

本体工事費

鉄筋コンクリート造の建物を解体する場合には、圧砕機工法や大型ブレーカー工法など特殊な工法で工事を行うことになります。

そのため木造や鉄骨造の建物より、本体工事費部分は高額になってしまうことが多いといえるでしょう。

主に人件費として充てられる部分でもあり、本体工事費のほとんどは坪単価を基準としてその金額が計算されます。

坪単価は建物1㎡あたりの人件費と処分費を合計してものですが、地域や建物構造によって違ってくる部分でもあります。坪単価が一定しないのは、地域によって人件費や廃棄物処理にかかる費用が異なること、さらに坪数が増えれば坪単価も増えることがある点も関係してきます。

付帯工事費

付帯工事は建物以外の解体にかかる作業に対する金額で、ブロック塀や門や扉、倉庫、物置、樹木などを解体し処分するための費用です。

その他の費用

見積もりを記載するときのルールは実際には明確ではなく、解体業者により異なることはめずらしいことではありません。

そのため本体工事や付帯工事にかかる費用以外にかかる費用は、その他の費用や諸費用としてまとめて金額が記載されることもあるようです。

しかし内訳を提示してほしいと求められたとき、どのような費用がかかるか説明できるようにしておきましょう。

主にその他の費用として挙げられるのは、

・工事を行う近所への挨拶の際に渡す粗品の費用

・道路の使用許可や廃棄物にかかわる届出にかかる費用

・重機を運ぶための回送費用

・万一に備えて加入する工事賠償保険の費用

などです。

 

追加費用が発生するケースについても説明を

また、工事を行う上で追加費用が発生する原因として、

・建物にアスベストが用いられているとき

・残置物の処理が必要な場合

・地中埋設物が発見されたとき

・重機を使用できず作業員が手作業で解体を行わなければならないとき

などが挙げられるでしょう。