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建設工事の現場で現在使用されている足場の種類と特徴

2021.05.03
分類:その他

建設工事の現場では、必ず設置されるといっていいほど鉄パイプ状の資材で建物を囲む「足場」を多く目にすることでしょう。

工事をする上で欠かすことのできない「足場」ですが、実は数多くの種類がありますので、代表的なものの種類と特徴をご紹介します。

単管足場

鉄パイプをつなぎ合わせ組み立てて作る足場であり、床となるアンチがないため安全面では少しリスクが高いといえます。

単管として使用されるのは鉄パイプ以外に、固定型ベース金具・単管ジョイント・多筋かいなどの部材が挙げられます。

いずれも組み立てるときだけでなく解体にも時間がかかることとなりますが、費用を抑えたいときなどに適していますし、組み立ての自由度も高いため狭いスペースの場所でも設置可能であることがメリットです。

 

くさび式足場

凹凸がついた金具(くさび)をハンマーで打ち込み、部材同士をつなげ組み立てる足場です。高さ31メートルに満たない低層から中層の建物を工事するときに使われることが多いですが、技術基準改定により高さ45メートルまでであれば使用可能となっています。

また、外壁の塗り替えなど、期間が短い工事を行うときには高層の現場でも使用されることはあるようです。

ユニット化された部材を組み立てると完成する足場のため、ハンマーが1本あれば簡単に組み立てが可能です。

設置や解体にも時間がかかりにくく、耐久性も高めでコストパフォーマンスに優れています。ただ設置するスペースはある程度広く必要なため、狭い場所などでは使用できません。

 

枠組み足場

オーソドックスな足場であり、橋梁工事や建築工事などでも使用されます。

強度の高い鉄製を部材として使用するため安全性が確保されることから、高さ45メートル(15階建)までの高層建築物にも使用が可能です。

軽量な部材のため扱いやすく、設置や解体も簡単も手早くできます。

ただ、大掛かりな足場になるため設置するスペースは広く必要であり、大きな部材を搬入する路や部材置き場などのスペースも確保しなければなりません。

 

吊り足場

上から吊り材を使い作業床を吊り下げた足場で、橋梁・プラント・溶接工事などで使用されることが多いといえます。

落下などのリスクが高いため、点検や確認などを十分に行った上で設置作業に取り掛かるなど、慎重さが大切です。

そして安全性を高めるため、足場の組立等作業主任者を配置することが必要とされています。