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全国建設業互助会制度とは?格安の掛け金で加入できる?

2018.07.27
分類:その他
建設業向けに格安で加入できる労災保険、全国建設業労災互助会制度をご存知でしょうか。対象となるのは政府労災に加入している建設業ですが、実際のところ、政府労災の給付だけではもし現場で事故などが起きたときに不安が残ります。 そこで、政府労災の上乗せ補償として、その他の保険への加入を検討するケースもあるでしょう。 建設業はケガのリスクが高い業種ですので、建設業の労災上乗せ補償の保険料料率は高めです。 それに伴い保険料も高くなりがちですが、互助会制度でれば格安の掛け金で加入することが可能な場合もあります。

なぜ格安の掛け金?

なぜ互助会制度の掛け金は格安なのかというと、全国建設業労災互助会制度を販売するにあたって販売した代理店に対する手数料が著しく低いことがあげられます。また、共済なので売上や利益を重視していないことも理由としてあげられるでしょう。

全国建設業互助会補償制度の特徴

取扱いを可能とする代理店が限られているため、あまり知られていない制度ですが、どのような特徴があるか確認してみましょう。 □政府労災の上乗せ補償 社員、下請け、アルバイトなどがケガを負った場合、入院費用や通院費用が支払われます。通勤中の災害も補償されますし、使用者賠償責任も補償対象です。 使用者賠償責任は近年重要性を増しており、実際に労災事故が起きたときに企業は安全配慮義務違反をとわれることになれば、従業員や遺族などから賠償請求されることになります。そのような場合に備えて、使用者賠償責任にも着目して検討するようにしましょう。 □請負賠償責任保険 工事遂行中や工事終了引き渡し後、施設の賠償事故が補償されます。たとえば工事中に通行人にケガを負わせた場合や、引き渡し後に防水が完全でなく雨漏りが発生して損害を与えたというケースでも補償対象です。さらに、工事中に作業対象物を損壊させた、自走可能なリース・レンタル建設用工作車で破損事故が起きたという場合も補償されます。 □建設・土木・組立工事補償制度 火災や台風などの災害や作業ミスによって、工事期間中に現場で偶然な事故が起き、工事対象物などに損害が生じた場合に補償されます。

どのような加入方法がある?

すべての補償制度をまとめて加入することもできますし、いずれか1つだけで加入することも可能です。 全国建設業労災互助会は内閣府の認可団体ですので、個別で加入するより割安な掛け金で加入できます。 互助会に加入するには、正会員として年間2万4千円支払う、または賛助会員として年間2千400円支払うという方法があります。

選択肢の1つとして知っておくと安心

賛助会員でも互助会の補償制度には加入できますので、2千400円かかったとしても割安の掛け金ですむかもしれません。 もし労災上乗せ補償の保険料が厳しいと感じている場合には、このような互助会制度に加入する方法もあると知っておくと安心です。