中小企業が倒産してしまう原因として、経営課題を見落としていることが挙げられますが、会社経営を成功させるには経営者思考を身につけることが必要です。
そこで、介護事業者が事業所経営を成功させるために身につけたい「経営者思考」とはどのような考え方なのか説明していきます。
「経営者思考」では、理想とする会社の未来の姿に向かって、具体的な金額目標などを決めて事業活動を推進していくことが必要となります。
まずは未来の事業所のなりたい姿を見定め、今抱えている経営課題を洗い出し、現実を見つめることからはじめましょう。
そして現在を起点として未来を考える思考も、業績予測や未来予測をするうえで有効な考え方なので、会社経営を成功させるにはこの2つの考え方から捉えることが必要といえるでしょう。
会社経営を成功させている経営者は、すべての物事を逆算して考える傾向が強いといえます。
たとえば、
・5年後に成長するために今必要なことは何か
・新事業立ち上げのためになすべきこと
など、先を見据えた考え方です。
しかし事業所で働くスタッフは、売上などについてはそれほど意識しておらず、経営者の考え方とはギャップが生まれやすいといえます。
経営者の立場にたてば、思い通りにスタッフが動いてくれないことや、意図を汲んでくれないことに憤りを感じることもあるでしょう。
しかしスタッフ側も、経営者から評価してもらえないことや、新たな課題を課されることに不満を抱えていることがあります。
経営者とスタッフの間で溝が生まれると、簡単に埋めることはできず、離職率を高めてしまう結果に陥ることがほとんどと考えられます。
経営者思考と従業員思考は同じではないため、経営者の考えや想いをスタッフに理解してもらうためにも、具体的に伝える場を設けるようにしましょう。
その方法として評価制度を取り入れ、目の前の目標を追うパートと、長期軸による成長を追うパートに分けて指標を追うようにします。
短期の成果による評価だけでなく、長期の目標について取り組んでこそ、昇給などが実現できる制度にすれば、スタッフもモチベーションをあげて取り組むようになるはずです。
考え方を変えていくことは容易ではありませんが、評価制度をうまく利用することでだんだんと溝を埋めやすくなるでしょう。