介護現場では、介護スタッフに対するハラスメントが起きることがありますが、これはなぜなのでしょう。
利用者との人間関係がうまくいかず、ストレスを抱える介護スタッフも少なくありませんが、ハラスメントといえるような行為を受けることはあってはならないといえます。
そこで、介護スタッフに対するハラスメントはなぜ起きてしまうのか、その内容について説明していきます。
介護施設の利用者から介護スタッフに対するハラスメントはなぜ起きてしまうのか、それには主に次のような利用者の特徴が関係していると考えられます。
・認知症による暴言や勘違い
・身体の不自由さに対しストレスを溜めやすい
それぞれ説明していきます。
認知症により脳機能が低下すると、感情をうまくコントロールできなくなってしまい、暴言を吐いてしまうこともあるようです。
また、認知症による理解力の低下で、嫌なことを強制されていると勘違いし、抵抗して暴力行為に及ぶといったことも見られます。
合併症による幻覚や幻視などで錯乱状態に陥り、暴力行為を起こしやすくなることもあることは留意しておきましょう。
身体の不自由さに対するストレスが溜まった利用者が、焦りや不安、恐怖などを抱え介護スタッフに対し態度にあらわすこともあるようです。
高齢者にとって排泄や入浴など、人に見られたくない部分を介助してもらうことは、苦痛や不快感でもあるため拒否反応が起きてしまう場合もあります。
介護現場で起きやすいハラスメントとして、主に次の3つが挙げられます。
・身体的なハラスメント
・精神的なハラスメント
・セクシャルハラスメント
それぞれ説明していきます。
叩く・蹴る・物を投げつけるなどの行動や、立場の弱い介護スタッフへ過度な要求をするといったケースなども該当します。
威圧的な態度により怒鳴りつけることや理不尽な要求、批判や濡れ衣を着せるなどの言動です。
元経営者や教育機関にいたなど、ある程度の立場だった利用者などが介護職を見下す発言をすることや、個人の尊厳や人格を傷つける発言などにより、苦痛を抱えるケースも見られます。
必要以上に体に触れる行為や、性的な話を繰り返すなどの嫌がらせが該当します。
男性利用者から女性介護スタッフに対するセクシャルハラスメントもあれば、その反対のケースもあります。