介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

介護現場で働く上での守秘義務と利用者のプライバシー保護について

2019.12.24
分類:総務

障害者や高齢者が自立と尊厳を持つことはとても重要な課題であり、誰もが健康で安心した生活を送ることができる社会を実現することが必要です。

そのため、障害者や高齢者に向けたサービスを利用する方たちが気持ちよく生活を営むことができるように、サービスの質を維持・向上させることはとても重要なことといえます。

そのため介護現場で働くのなら、守秘義務を守り、利用者のプライバシーを保護することは忘れてはなりません。

情報漏洩はなぜ起きる?

近年、どの業種や勤務先、家庭でもパソコンやスマホなど、インターネットを利用できる環境が整備されています。ネットワークを利用して大量の個人情報が処理されている中、個人情報の取り扱いは性質上、一度間違った方法で扱ってしまうと、取り返しのつかない被害を発生させる可能性があることを認識しておくことが必要です。

介護サービスを利用する方たちの様々な情報は、現場で働くスタッフで共有することになりますので、その認識の甘さが間違った管理や対応方法に繋がり、簡単に個人情報を漏洩されることになるのです。

 

個人情報の取り扱いは厳格に、そして適正に

平成29年からは改正個人情報保護法が全面的に施行されたため、医療や介護関係事業者には個人情報を適切に取り扱うことが必要であることが記されたガイダンスが厚生労働省より出されています。

利用者やその家族について、本来なら他人が簡単に知ることのないはずの情報を知ってしまったら…。そのような状況にならないためにも個人情報は特に厳格で適正な取り扱いを行い、徹底させることが必要です。

 

入手した情報を介護などで使用する場合

介護現場で働くスタッフには守秘義務がありますが、これは介護職員として業務で知った個人の秘密や情報を、通常の業務に関係ない方に漏らしてはいけないことです。

仮に介護ケアに関連した会議などで入手した情報を使う場合には、事前に利用者やその家族から文書での同意を得ることが必要になります。

 

利用者のプライバシーを保護するために必要なこと

事業所内では個人情報やプライバシー情報について、どのように保管・運用するのか、管理方法をルール化するようにしましょう。使用するパソコンやシステムにはパスワードなどを設定し、持ち出す上での決まりを作るなどルール化することも必要です。

さらに普段接していない家族からの問い合わせに安易にこたえないことや、利用者やその家族との会話で引き継いで良いものとそうでないものを意識することが求められます。

記録にあたっては自分だけが理解できるような文章や、支援する側の一方的な思い込みなどを書かないようにしましょう。