介護現場での仕事は、腰に負担がかかる姿勢を保たなければならないなど、「ぎっくり腰」や「腰痛」などになりやすいといえます。
長く現場で働くためには、介護スタッフそれぞれが注意しなければなりませんが、なぜぎっくり腰や腰痛になりやすいのか、その原因や予防方法について説明していきます。
介護現場で働く介護スタッフが、「ぎっくり腰」や「腰痛」になりやすい原因は、主に次の3つが関係しています。
・動作的な原因
・環境的な原因
・体格など個人的な原因
それぞれの原因について説明していきます。
重いものを何度も持ち上げたり無理な姿勢で作業したりなど、腰に過度な負担をかける動作が原因となることが多いといえます。
寒さによる冷えや、配置の悪さによる移動しにくさなど、職場の環境が原因となる場合もあります。
年齢・性別・体格・筋力の他、既往歴や基礎疾患の有無など個人の属性に関わることが原因となることもあるようです。
他にも職場の人間関係によりストレスを抱えているなど、心理的な要因なども関係すると考えられます。
さらに人手不足で現場が回らず、スタッフ一人が抱える業務量が増えすぎれば、疲労が蓄積し介護疲れとなるケースもあるといえるでしょう。
腰痛の原因は1つと限らず、複数の因子が重なり症状を起こすこともあると考えるべきでしょう。
介護現場での仕事は、腰痛になりやすい姿勢と業務がありますが、主に次の4つです。
要介護者のおむつや体位を交換することや、入浴・排泄などの介助で、前かがみや中腰の姿勢になることが多いため、腰に負担がかかりやすいといえます。
利用者の隣に座り介助する食事介助、他にも入浴介助や移乗介助など、必然的に腰をひねる姿勢を保つため腰に負担がかかってしまいます。
車椅子からベッドへの移動や、入浴・排泄の介助のときには、利用者を抱えて持ち上げなければなりません。
人を持ち上げる動作は腰に大きな負荷がかかりやすいといえるでしょう。
長時間に渡り、座り続けたり立ち続けたりなど、同じ姿勢を保ち続けることも腰に負担をかけます。
介護スタッフが腰痛を予防するためには、次の5つの方法を実践していきましょう。
・負担のかかりにくい姿勢や動作でケアを続ける
・同じ姿勢を長時間続けない
・要介護者の残存能力を活かした介護を行う
・腰痛予防のストレッチなどを行う
・腰痛ベルトやコルセットなど腰部を固定する道具を使う