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訪問介護の開業要件とは?満たさなければならない基準について紹介

2023.12.28
分類:経営

訪問介護を開業するときには、人員や設備などで決められている、満たさなければならない基準をクリアすることが必要です。

 特に人員基準については、訪問介護員・サービス提供責任者・管理者の配置が必要となるため、経営者一人で開業できるわけではありません。

 そこで、訪問介護の開業要件について、満たさなければならない基準を紹介していきます。

訪問介護事業所の開業の基準

 訪問介護に指定されるためには、法人格であることだけでなく、次の3つの基準をクリアしなければなりません。

 ・人員基準

・設備基準

・運営基準

 それぞれの基準について説明していきます。

  

人員基準

訪問介護の開業では、次の人員について必要人数確保することが必要となります。

・訪問介護員

・サービス提供責任者

・管理者

それぞれの配置基準を説明します。

 

訪問介護員

 訪問介護員の配置基準は、サービス提供責任者を含めて常勤換算2.5人以上となっています。

 以下の資格があれば、訪問介護員として働くことができます。

 ・介護福祉士

・介護職員実務者研修修了者

・介護職員初任者研修修了者

・旧介護職員基礎研修修了者

・旧ホームヘルパー1級・2

・看護師・准看護師

  

サービス提供責任者

 サービス提供責任者の配置基準は、3か月間の平均利用者数が40人を超えるごとに1人以上追加することが必要です。

 以下の資格があれば、サービス提供責任者になることができます。

 ・介護福祉士

・介護職員実務者研修修了者

・旧介護職員基礎研修修了者

・旧ホームヘルパー1

・看護師・准看護師

  

管理者

 管理者の配置基準は、訪問介護事業所の責任者として管理職務に従事する常勤が1人とさされています。

 サービス提供責任者との兼務は可能で、必要な資格は特にありません。

 

設備基準

訪問介護の設備基準は、主に以下のとおりです。

事務室…必要不可欠な備品設置が可能なスペース確保で問題なし・送迎車の駐車スペースは必要

相談室…利用者やその家族が訪問したときに対応できるスペースとプライバシー保護の配慮が必要

手洗い場…手洗い可能な洗面所

備品…デスク・椅子・相談室用の机・椅子・電話・パソコン・プリンター・キャビネット・カギ付き書庫・消毒液・石鹸・ペーパータオルなど

 

運営基準

運営基準は、次の2つについてそれぞれの要件を満たさなければなりません。

まず訪問介護サービスに関する基準として、以下のことが挙げられます。

・内容・手続の説明・同意

・サービス提供拒否の禁止

・サービス提供困難になった場合の対応

・身分を証する書類の携行

・緊急・事故発生時の速やかな対応

さらに業務運営に関する基準として、次のことが挙げられています。

・利用料などの受領方法

・訪問介護計画書の作成

・介護などの総合的な提供