日常生活を安心して過ごすためにも、災害が起きたときにすぐに対応できる備えや準備が必要です。
特に高齢者の場合、地震などが発生してもすぐに動くことができなかったり状況判断できなかったりといった問題が発生しやすいといえます。
そこで、高齢者が介護を受けつつ災害にも対応できるようにするためにはどうすればよいのか、必要や備えや発生しやすい問題点について説明します。
災害が発生したとき、高齢者が直面する問題として次の4つが挙げられます。
・必要な情報を入手しにくい
まず、災害が発生したときにはタイムリーで正確な情報を入手できることが必要です。
テレビやラジオの他、インターネットなどで情報入手できますが、たとえば停電などが起きればテレビやパソコンは使えません。
ラジオを普段聴かない方や、スマートフォンの操作が分からない方などは、情報の入手方法を失ったり限定されたりします。
家族や親戚、近隣とのつながりで情報を入手できる環境があればよいですが、そうでない場合には日常的な情報収集方法の見直しも必要になるといえます。
高齢者の場合、身体機能が低下していることもあり、自力で避難することが難しい場合もあります。
避難が遅れ、ケガを負ったり命を落としたりといったリスクが高くなると留意しておきましょう。
なお自治体によって、災害発生時には安否確認し、避難を手伝ってくれる仕組みの整備ができている場合もあるため、どのような配慮を受けることができるか確認しておくと安心です。
災害を経験したことのない高齢者の場合、これまで大丈夫だったのだから今回もそれほど大きな事態にならないと考えてしまいがちです。
その結果、避難行動が遅れて安全を守りにくくなってしまいます。
災害が起きたときに早めの対処ができるように、日ごろから避難経路の確認などを行い、防災に関する意識を高めておきましょう。
避難場所での生活が必要になったとき、住み慣れた環境から離れることにストレスを感じたり適応できなかったりといった問題も起きてしまいます。
不穏や認知症悪化、不適応行動を助長させるリスクも高くなるため、自治体で災害時のメンタルヘルスケアの指針を定めているか確認しておくと良いでしょう。
災害が発生したとき、適切な対処ができるように次の6つを備えとして検討しましょう。
・安全な避難方法を確認しておく
・必要物品の備蓄量を確認しておく
・家具は倒れないように固定しておく
・施設の耐震性能の確認をしておく
・緊急連絡先を把握しておく
・防災訓練へ参加しておく