介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

介護事業者が認知症患者を介護している家族をサポートするときのポイント

2022.07.02
分類:その他

介護現場での仕事は重労働といえるほど多くの体力を使うため、介護職員の身体的な負担は大きくなりがちであり、利用者とかかわる中で精神的なストレスを抱えることも少なくありません。

特に認知症の利用者の介護では精神的な負担が大きくなりやすいですが、自宅で認知症の方を介護する家族の負担はさらに大きいといえます。

そこで、認知症の方を介護する家族を介護事業者がサポートするとき、ポイントとして押さえておきたいことをお伝えしていきます。

無理せず続けることのできる環境を作ってもらうこと

認知症の方を介護するときは、介護者単独で乗り切ろうとせずに、家族や親族に相談することが必要です。

家族と交代しながら介護することや、デイサービスや訪問介護をうまく活用することで、自分のための時間も確保しやすくなります。

相談する相手がいないときや相談しにくいときなどもけっして一人で抱え込むことなく、地域包括支援センター・ケアマネジャー・主治医・介護施設などに相談し、周囲と協力しながら介護できる環境を作っていきましょう。

デイサービスやショートステイを有効活用してもらう

「レスパイト」とは「小休止」や「息抜き」を意味する言葉ですが、介護における「レスパイトケア」とは、介護者の心身を癒すための一時的な介護代行サービスを利用することといえます。

デイサービスやショートステイなどをうまく活用することで、普段家族の介護に追われている場合でも、自分だけの息抜きする時間を確保することができます。

家族の介護をしている方の中には、介護サービスを利用し他人に介護を任せることに、罪悪感を抱いたり無責任だと感じたりというケースも見られます。

しかし息抜きすることは悪いことではなく、むしろ自分だけの時間は確保するべきです。後ろめたいことととらえるのではなく、介護サービスをうまく活用してプライベートの時間を楽しむようにしましょう。

 

睡眠不足にならない工夫をしてもらう

認知症の方は、睡眠障害などで昼夜が逆転するケースもあり、徘徊などがあれば介護はよりつらい状態となります。

症状をコントロールするため薬を使うことも必要になることがありますが、服用を嫌がったり飲んだことを忘れたりというケースも多く見受けられます。

正しい時間に正しい種類・量の薬を飲ますことは必要ですが、プレッシャーを感じるほど薬の管理で悩むことはもっと大きな問題です。

もし睡眠不足や薬の管理でストレスを感じているのなら、主治医やケアマネジャーなどに気軽に相談してみるようにしましょう。