介護施設や福祉施設と呼ばれる施設は、様々な基準や要件などで複数の種類に分けることができます。
年齢を重ね、介護を必要とする状態の方が利用できる施設であることは共通していますが、それぞれ特徴が異なることは注意が必要です。
そこで、今回は介護付き有料老人ホームの特徴や、提供されるサービスの種類を紹介していきます。
「介護付き有料老人ホーム」とは、介護サービスが利用できる高齢者向け施設です。
要介護認定を受けている高齢者が、安心して生活できる配慮がなされた環境や設備が整えられており、食事提供や生活相談といった支援サービスも利用できます。
介護スタッフが24時間常駐しており、身の回りの世話や、入浴や着替え、排泄などの身体介護も受けることができることが特徴です。
認知症や寝たきりの方でも入居相談が可能である一方で、自立の方でも入居対象とする施設も多く見られます。
ただし注意したいのが、入居契約がホテルと同じ利用権契約が多いことです。
サービス付き高齢者向け住宅は賃貸借契約ですが、利用権契約は居住の権利が弱いというデメリットがあります。
また、「介護付き」であるため、基本的に介護提供を前提としており、自立の方や介護依存度の軽い方は不向きともいえるでしょう。
24時間介護スタッフが常駐するなど、手厚い介護サービスが魅力の介護付き有料老人ホームですが、費用としてかかるのは次の2つです。
・入居一時金
・介護サービス費
入居一時金はかからないケースも増えてきたといえますが、その分、月額費用が高めに設定されていることもあります。
月額費用に含まれる介護サービス費は、介護付き有料老人ホームでは介護度ごとの定額になっています。
介護付き有料老人ホームで利用できるサービスは、主に次の5つです。
・介護
・生活支援
・医療行為等
・リハビリテーション
・レクリエーション
それぞれのサービスの特徴など説明していきます。
介護が必要な方に、食事・入浴・排せつの介助や機能訓練などを行うサービスです。
季節に合ったイベント食なども提供され、嚥下機能に合わせた介護食などびも対応してもらえます。
居室の清掃・洗濯といった家事、買い物や行政手続などの代行など、生活を送る上で必要な支援も行われます。
日中は看護師が常駐しているため、検温・血圧測定・服薬管理などは行われます。
医療機関との提携し、医師の指示のもとで、看護師でも対応できる医療行為は可能です。
そのため痰の吸引や食事前のインシュリン注射などは、看護師の勤務時間によって受け入れ可否が決まるといえます。
身体機能や認知機能を低下させず維持するために、理学療法士や作業療法士などリハビリ専門職によるリハビリテーションも実施されます。
歌・手芸・ゲーム・軽い運動など、単調な毎日に彩を与えてくれるレクリエーションも開催されます。
身体機能や認知機能が低下しないことを防ぐ意味でも実施されています。