手厚い看護職員配置について、評価する制度を「看護体制加算」といいます。
たとえば入所者の医療ニーズや看取り介護に対応できる看護体制を整備することで決まる制度といえますが、実際にはどのような場合に加算対象となるのでしょう。
そこで、夜間看護体制加算とはどのような制度なのか、手厚い看護職員配置を評価する制度の内容を解説していきます。
「夜間看護体制加算」とは、夜間の緊急対応や適切な処置などを目的とした加算制度であり、深夜帯等に看護体制を整備している事業所を評価する制度ともいえます。
対象となるのは、以下の2つのサービスです。
・在宅サービス(居宅介護支援)…特定施設入居者生活介護
・地域密着型サービス…地域密着型特定施設入居者生活介護
また、夜間看護体制加算を受けるためには、次の要件を満たすことが必要となります。
・看護責任者を定め常勤看護師を1名以上配置し、看護師・病院・看護ステーションなどと連携して24時間連絡体制を確保する
・必要に応じて健康上管理など行うことのできる体制確保する
・重度化した場合の対応を定め、入居の際に利用者または家族に説明し同意を得る
夜間看護体制加算の報酬を受け取るには、届出と報酬支払までの次の流れを経ることになります。
①加算要件に適合するか確認
②届出先と書類・申請期限を確認
③提出書類の作成・申請
④算定開始
⑤介護給付費請求
まずは対象であるか確認した上で、保険者である市町村に介護報酬を請求することが必要です。
申請に不備があれば、修正や一旦取り下げなどが必要になり手間や時間がかかるため、ミスのないように注意しましょう。
夜間看護体制加算以外で、看護体制で報酬加算される制度は以下のとおりです。
・急性期夜間看護体制加算
・看護補助体制充実加算
それぞれ簡単に説明していきます。
「急性期看護補助体制加算」とは、保険医療機関で看護職員の負担軽減と処遇改善体制を確保することを目的として、看護補助者を配置している体制を評価する加算制度です。
看護補助者を夜勤時間帯に配置しているときのみ、算定できます。
「看護補助体制充実加算」は2022年に新設された制度で、看護職員の負担軽減と処遇改善のために、看護業務補助体制が施設基準に適合しているとして届出している病棟に入院している患者に加算される制度です。