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介護施設の名称に使われることの多いギリシャ語!そのギリシャに次いで日本も危機に?

2020.07.23
分類:その他

以前はギリシャの年金制度は国家予算の多くを占め、年金受給者は潤沢に年金を受給しているように見えておいても、実際にはとても苦しい生活を送っている高齢者が存在していました。

ギリシャは20188月に金融支援プログラムを終了させ、20197月に新民主主義党による4年半ぶりの政権交代が実現しています。

そのような危機的状況を乗り越えたギリシャですが、日本の介護施設にはギリシャ語に由来した名称を施設名とする事業所が多くあります。

ギリシャ語に由来した介護施設の名称

ギリシャで住む方の多くはキリスト教ですが、その愛と奉仕の精神によって高齢化が進む社会や人々に仕えることを目指すことを目標に、介護施設にもギリシャ語に由来した次のような言葉が施設名につけられていることもあります。

パナケア

ギリシャ神話で癒しを司る女神を意味する言葉として登場する言葉で、すべての人を癒すという意味が込められているようです。

ハルモニア

ギリシャ語で調和・融合・統合という意味を持つ言葉です。

セニア

高齢者など老人を意味する言葉とされています。

ピュア

村を意味する言葉です。

ディアコニア

仕える・奉仕するという意味を持つ言葉です。

 

ギリシャ危機は日本も他人事ではない

以前のギリシャは危機状態にあり、高齢者の年金カットなども凄まじい勢いで実行されていました。

銀行の預金封鎖が実施されたときにも、朝から銀行の窓口にはたくさんの高齢者が行列を作っている光景なども見られ、毎月わずかな年金で生活を送る高齢者にとってはまさに死活問題だったようです。

そして20124月には、この年金カットにより生活苦に陥った77歳の高齢者が、国会議事堂前のシンタグマ広場で抗議による自殺をしてしまいました。

この抗議自殺をきっかけとして、同じように年金カットに苦しむ状況にあった高齢者たちは、国会議事堂前で数日間に渡り抗議集会を実行したこともあります。

日本はギリシャよりも少子高齢化が進んでいる状況であり、今後の年金受給についてもどのように変わっていくのかわかりません。

受給年齢の引き上げが受給額の引き下げなどで、同じように生活苦となる可能性は否定できないでしょう。

しかも千兆円超という借金を背負っている上に、新型コロナウイルスにより様々な経済的なダメージが発生している状況にある今、日本の場合も歳出カットや緊縮策として打ち出される規模は、ギリシャより深刻なものになるのかもしれません。