介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

福祉業界は今後どうなる?2025年までの動向や現状を解説

2020.12.24
分類:その他
高齢化だけでなく少子化も進む日本では、今後ニーズがさらに高まると予想される福祉業界の動向が気になるという方もいるでしょう。 若い世代の人口は減少傾向にあるのに、高齢者はどんどん増えてしまう…。このままでは福祉業界は崩壊してしまうのでは?と実際に現場で働く方などは感じることも少なくないはずです。 そこで、今推定されている今後の福祉業界の動向についてご説明します。

高齢者は本当に増えている?

2020年11月現在の日本の人口は1億2,577万人であり、前年同月比0.31%減(▲39万人)となっています。 2020年6月現在の日本人人口は1億2,337人で、こちらも前年同月比0.41%減(▲50万4千人)でした。しかしこの人口に対し、65歳以上の人口は3,609万9千人で、前年同月比0.87%増(31万3千人)となっています。全体の人口は減少しているのに、高齢者の人口だけは増えているのです。 そして2025年、日本の高齢者率は2,066万人/1億2,066万人となるといわれています。 人口推移に対する高齢者割合は年々高まることとなり、人口3.8人に対し1人は高齢者という時代から、2025年には2.8人対し1人が高齢者という超高齢化社会になると予想されています。

福祉市場は拡大

高齢化が急速に進んでいる状況から、福祉業界市場も22兆円規模にまで拡大を見せています。 介護施設はもちろんのこと、健康でも利用可能な福祉系サービス、さらに福祉系の設備やロボットの開発・導入などもさらに進んでいくこととなるでしょう。 また、異業種から福祉業界への参入もすでに増えており、それぞれの強みを活かした施設経営やサービス提供を行っています。

介護人材不足は今後も深刻化

高齢者が増えるということは、介護を必要とする方も増えることを意味します。介護施設や介護サービスを提供する事業所なども多くなっていますが、肝心のスタッフ不足に悩まされる事業所も少なくありません。 今、介護職員のニーズはすでに高いといえますが、今後はさらに高まることが予想されます。しかし2025年の介護職員は30万人以上不足すると推測されているため、国も政策や取り組みなどを進めているところです。 そもそも介護職はステップアップが見えにくいため、離職してしまう方も少なくありません。しかし介護業界は未経験からでもスタートできることが魅力であり、キャリアを形成する上で必要な介護福祉⼠までのルートも次のようにわかりやすくなっています。 ①介護職員初任者研修の資格を取得 ②実務者研修講座を修了 ③介護福祉士を取得 ますます高齢化が進むといわれている今、介護の資格が活かされる場面は増えていくはずです。キャリアアップを目指したい若い世代を介護人材として獲得するためにも、介護・福祉業界が魅力ある現場であることが必要といえます。