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エッセンシャルワーカーとは?介護業界で該当する職種や抱える問題点を解説

2023.11.12
分類:その他

日常生活を送る上で欠かせないとされることを仕事としている人を「エッセンシャルワーカー」といいます。

 普段何気なく利用していることでも、なくなってしまうと困ることはたくさんあるといえますが、具体的にどのような職種がエッセンシャルワーカーに該当するのでしょう。

 そこで、エッセンシャルワーカーとはどのような人なのか、介護業界で該当する職種や抱える問題点について解説していきます。

エッセンシャルワーカーとは

 エッセンシャルワーカー」とは、人々が日常生活を維持するために必要不可欠とする職業です。

 たとえば、生活の根幹を支えている医療・福祉・保育・行政・物流・小売業・ライフラインなどで働く人たちを指しています。

 「エッセンシャル」とは、「必要不可欠」や「きわめて重要」という意味です。

 「ワーカー」は「労働者」を意味するため、この2つを組み合わせた呼び方ですが、景気などに左右されることもなく、どのような状況でも社会的なインフラで欠かせないとされる職業がエッセンシャルワーカーであるといえるでしょう。

  

エッセンシャルワーカーの職種

 実は、エッセンシャルワーカーについての明確な定義はありません。

 たとえば、政府が挙げている緊急事態宣言時に事業の継続が求められる事業者はエッセンシャルワーカーといえますが、介護業界では以下の職種を定めています。

 ・ホームヘルパー・介護福祉士など介護関連職

・保育士

・学童保育職員

・高齢者・障害者・園児・児童に必要な物資の製造やサービスに関わる職種

 また、医療業界においては以下の職種をエッセンシャルワーカーとしています。

 ・医師・看護師・薬剤師

・医療機器メーカーの輸入・製造

・治療に必要な物資の製造・サービスに関わる職種

 

 エッセンシャルワーカーの課題

 エッセンシャルワーカーに該当する職種は、実は共通の課題を抱えています。

 そもそも、医療・福祉・保育・生活インフラ・小売業・運輸・物流・公共サービスなど、日常生活を営む上で必要不可欠とされるものがエッセンシャルワーカーであるのに、重要性に対する認識は十分でないことが挙げられます。

 また、就労環境や賃金などの待遇部分でも十分といえないため、結果として人手不足になりがちな業種が多いといえます。

 業務負荷が高いのに、賃金などの待遇面は低ければ、人手不足を解消することはできなくなるでしょう。

 生活基盤を守るための重要な働き手でありながら、人手不足が問題視されている状況が続くことで、生活を送る上で支障をきたす可能性があります。

 効率的な採用活動と、離職を防ぐ環境づくりが極めて重要になると考えられます。