建設業界は様々な課題を抱えているといわれていますが、その中でも特に重視して対策していくことが求められるのは人材不足という問題です。
この問題に立ち向かうためにも、今後、どのようにこの人材不足を解決していけばよいのか、そもそもなぜ人手不足が顕著化しているのか理解しておきましょう。
建設業界への需要は伸びているのに、肝心の人手が不足しているという状況の中、何とか人材を確保しなければと頭を抱える経営者も少なくありません。
現在の就業者の年齢も3割が55歳以上であるなど、高齢化が進んでいることから少しでも多くの若い人材が欲しい!と考えている建設業者ばかりです。
ただ、売り手市場といわれる今、「きつい・きたない・きけん」をあらわす3Kイメージの建設業を希望する若者は減少しています。
実際、肉体労働であることや突然の雨などで厳しい労働環境に置かれること、土などで汚れてしまうこともあります。また、休みも取りにくく、雨が続けば工事ができないので、その時間ロスを埋めて納期まで何とか間に合わせようとすれば労働時間も長くなる可能性はあります。
そのような環境の中、賃金が見合わないと感じてしまうことを理由に、就職してもすぐに退職してしまうといったことはめずらしいことではないのです。やっと見つけた若い人材の定着率が悪いのも、人材不足の要因となっていると考えられるでしょう。
改善策としては、多くの若者に現場を見てもらえるように見学会などを実施することも方法の1つです。
そのためにも建設業に対する理解を得るためのパンフレットや動画の作成をしたり、現場に対してよいイメージを持ってもらうため清掃を実施し、仮囲いをデザイン化してみたりといった方法もあります。フラワーポットなども配置すると印象が変わるでしょう。
日本全国にはインフラ整備が行き届いていない場所はたくさんあります。たとえば生活に欠かせない橋の改修を要望する声があがる地域では、老朽化や劣化による損傷などでメンテナンスが急務となっている状況と考えられるでしょう。
道路も整備されていなければ、万一震災などが起きたときにも救援物資が届かないなど、防災や減災にも大きな支障をきたすことになります。
人々の命や安全、生活を守るために必要な作業を担う存在が建設業であり、生きていく上で欠かせない存在であることを広く周知させることでイメージも大きく変わるはずです。
建設業は3Kではなく、頼りになるたくましい存在であることアピールできるポスターや広告を作成し、多くの若い世代が働いてみたいと感じてもらえる工夫を凝らしてみてはいかがでしょう。