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建設業が職場の安全性を高めるためには何が必要?

2019.09.19
分類:総務

少しのミスが大きな事故に繋がるといった危険性を秘めている建設業界。その中で安全性を高め、事故を防ぐにはまずどのような事故が起きる可能性が高いのか、安全な職場を作るために必要なポイントは何なのか押さえておく必要があります。

そこで、建設業で起きることの多い事故の種類と、何を意識して日々の活動を行えばよいのか把握しておきましょう。

建設業の三大災害とは?

まず建設業の三大災害と呼ばれる事故は次の3種類です。

墜落・転落災害

足場やはしごなど高所から落ちたり、斜面から転がり落ちてしまったりすることです。

安全帯の使用、作業床の確保、足場の自主点検、手すり先行工法など、点検表を用いたチェックを欠かさないことが必要となるでしょう。

建設機械・クレーン等災害

ブルドーザーやフォークリフト、バックホー、ダンプトラックなど建設機械との接触や、クレーンやクレーンで吊った荷物にあたってしまうことです。

バックホーの用途以外での使用禁止や、移動式クレーンの安全確保など、こちらも日々点検表やチェックリスクと作成し管理することが必要となります。

倒壊・崩壊災害

足場や仮囲いの倒壊、高所から落下したものに接触することによる事故や、土や土留めの崩れ、高く積み上げた荷物の崩れなどによる損害です。

土止め支保工の設置や掘削作業の安全確保のためのチェックリスト作成などを行うようにしてください。

三大災害を防ぐことが重要

いずれも過去の災害事例などを参考に、どのようなときに事故が起きる可能性があるのか再確認し、事故が起きない対策が必要となるでしょう。

これらの三大災害は建設業界で発生する労災事故の9割を占めていると言われているため、安全性を保つためにはまずこの三大災害を防止することが必要です。

 

労働安全衛生への対策も重要

さらに地下での作業などで起きる一酸化炭素中毒や酸素欠病症、塗料などの成分を吸い込んでしまうことで起きる有期溶剤中毒や、古くに建てられた建物の解体作業で問題になる石綿粉じん(アスベスト)による影響など、労働安全衛生にもしっかり対策することが必要です。

工事現場ではいろいろな建設業者の方が出入りすることになるため、その方たちの安全衛生は元請けの責任となることを認識しておくべきでしょう。

 

建設現場の安全性を高めるために

建設現場で起きる事故には、労働者本人の行動により発生する不安全行動によるもの、そして設備などが原因で起きる不安全状態による事故があります。

日々、この2つの原因を意識した上で現場を管理する、作業に取り掛かるといったことが、安全を保てる職場への第一歩となると理解しておきましょう。