建設工事現場では、墜落・建設機械・倒壊の3つの労災事故が多発しやすい環境ですが、事故を防ぐためにどのような対策があるのでしょう。
どれほど注意していても事故をゼロにすることは難しい状況ではありますが、限りなくゼロに近づけるための安全対策と事故対策の方法について説明していきます。
建設現場の安全対策は容易ではないといわれていますが、その理由として次の4つの建設業界ならではの理由が関係します。
・作業内容が日々変化すること
・多業種の専門工事業者が現場に入場すること
・単品受注生産による工事であること
・雇用期間が短期であること
これらの理由から、安全対策を立てることも適切な安全設備設置にも限界があります。
作業をマニュアル化することも限界があり、連絡・調整なども困難で、継続した教育・訓練なども難しいといえます。
現場の作業員同士で声をかけあうことや、事業者との連絡・調整にはできるだけ時間をかけるなど、対策として考えられることはいろいろあるはずです。
建設現場の安全設備設置に限界があるものの、人は誰でも間違えることを前提に、安全帯や墜落防止ネット、墜落防止手すりの設置など行いましょう。
また、保護具の着用や差し筋の養生キャップや曲げ加工、安全弁やガス警報器、漏電遮断機、重機の接触防止などの装置を設置することも対策として挙げられます。
作業員がヒューマンエラーを起こさないために、次の安全管理活動を実践していきましょう。
・技能教育・訓練
・安全衛生に関する教育・訓練
・ヒヤリハットの蓄積と共有
・危険予知活動
・パトロール
・ペア・コンビによる危険作業の実施
・現場で危険を指摘しあうなど声をかけあう
・職長や安全衛生責任者などの教育・訓練
・明確な安全指示
物的な要因である機械設備などの対策が必要ですが、まずは不安全行動をなくすことが必要です。
決められた作業手順のルールに従うことや、自分だけは大丈夫という過信をしないことでも、ヒューマンエラーを防ぐことはできます。
労働災害を防ぐための、従業員に対する安全衛生教育は大切です。
労働災害や防止対策を知るだけでなく、繰り返し知って実践することにより、労働災害を防ぐことにつなげることができます。